稲垣吾郎&草彅剛&香取慎吾に訪れた“再会”というご褒美 中森明菜、Number_i、斉藤和義……交差する物語

中森明菜、Number_i、斉藤和義――それぞれの“再会”

 稲垣吾郎、草彅剛、そして香取が新しい地図を広げたのは2017年。“忖度”という言葉のもと、かつてのような活躍がなかなかできなくなってしまった時期もあった。だが、最近ではそんな悔しい日々すら懐かしいと思えるようになってきた。それは、彼らが歩みを止めなかった何よりの証だ。そして、そのひたむきな歩みが、多くの“再会”を実現させてきた。

 7月には草彅が音楽特番『THE MUSIC DAY 2025』(日本テレビ系)に出演。その横には斉藤和義の姿があった。大杉漣を介して出会った草彅と斉藤。この日は、2018年に帰らぬ人となった大杉を追悼する形で「歌うたいのバラッド」の弾き語りを披露した。

 本来であれば2018年に叶っていたかもしれないステージ。しかし、2025年にそれが実現したのは、草彅がギターをかき鳴らしながら、ずっと大杉に「会いたい」という思いを歌い続けてきたから。憧れの斉藤と共演できたことはもちろん、テレビを通して多くの視聴者とともに大杉を偲ぶ時間を共有できたことに、大きな意味での“再会”を感じた。

 
 
 
 
 
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 また稲垣は、レギュラーラジオ『THE TRAD』(TOKYO FM)でさまざまなゲストを招いており、今年4月には中森明菜、5月にはNumber_iが登場したことでも大きな話題を呼んだ。

 中森とは『SMAP✕SMAP』(フジテレビ系)の第1回目のゲストだったという思い出話に花が咲く。「子どもの頃からずっとファンの中森明菜さん。そこから、またお会いできるなんて思っていなかった。僕らグループのことも見守っていてくださった」――そう思いを馳せる稲垣。その後も、自身が出演する『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ系)を欠かさず観ていたという中森の言葉に、稲垣は感激しきりだった。

 長年、彼らを見守ってきた中森。だからこそ、香取の3rdアルバム『Circus Funk』に収録された「TATTOO(feat. 中森明菜)」へのコラボ依頼に、「香取くんに呼ばれてこない選択肢はない。ずっと応援してたから」と、迷わず快諾したというのも納得である。

 Number_iとは、かつて先輩/後輩の関係にあり、さらに新たな環境へ飛び立ったという似た境遇も持つ。平野紫耀が「自分たちのことを歌っている歌詞が多いんですけど、それを“わかるようでわからない”みたいなラインで書いています」と語ると、稲垣は「あまり生々しいとね」と応じた。その言葉には、語り切れない多くの思いを胸に秘めながらも、「エンタメとして届けよう」という共通する姿勢がにじんでいた。最後には「また同じステージとか」という次なる再会を期待させるやりとりも、ファンとしては嬉しい限り。それは、お互いに走り続ける未来を約束する姿でもあるからだ。

 年齢もジャンルも問わず、多くの人が彼らとの再会を心待ちにしていた様子を見るたびに、彼らの国民的スター性を痛感する。そして同時に、そうした“再会”を見守る時間そのものが、お茶の間と彼らの“再会”にもなっていることにあらためて胸が熱くなるのだ。

 テレビの向こうに彼らの姿がなかった時期、寂しさを抱えながらも、歩みを止めることなく応援し続けてきたNAKAMAたちがいた。“再会”とは、努力と誠実さが実を結ぶ場。だからこそ、“ご褒美”なのだ。

 まだまだ彼らには“再会”してほしい人がたくさんいる。その願いが叶うたびに、NAKAMAたちはこう思うだろう――「生きていてよかったとはこのこと」と。そんな場に立ち会える日を、これからも夢見ていたい。

※1:https://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/20250880.html

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