Mrs. GREEN APPLE、立て続けに成し遂げる“史上初”の偉業 アワードやチャートを席巻する驚異的な影響力

 Mrs. GREEN APPLEの勢いが止まらない。7月8日にデビュー10周年を迎えた彼らは、これまでに数々の偉業を成し遂げ、J-POPシーンにおいて圧倒的な存在感を示してきた。本稿では、約半年ほどで彼らが打ち立てた“史上初”となる記録をまとめて振り返っていきたい。

 まずは、2024年末の『第66回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)。Mrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)は、同年4月にリリースした「ライラック」で大賞を受賞した。前年の「ケセラセラ」に続き2年連続での大賞受賞となり、“バンド”というカテゴリーで史上初の快挙を記録した。

 その「ライラック」はMVでも、2025年3月に行われたMTVジャパン主催の音楽アワード『MTV Video Music Awards Japan 2025』(MTV VMAJ)で「Video of the Year」(最優秀ビデオ賞)を受賞。レコード大賞と同じく、前回の「ケセラセラ」に続く2年連続の快挙となった。また、同アワードにおいて「ライラック」は「Best Group Video -Japan-」(最優秀邦楽グループビデオ賞)、「Best Art Direction Video」(最優秀アートディレクションビデオ賞)、「Best Cinematography」(最優秀撮影賞)も受賞し、史上初の2年連続4冠を達成(「ケセラセラ」が4冠獲得したこと自体も史上初だった)。「ライラック」が音楽とMVともに、リリースから1年で非常に多くの人に届いたことが証明された。

Mrs. GREEN APPLE「ライラック」Official Music Video
Mrs. GREEN APPLE「ケセラセラ」Official Music Video

 6月にはBillboard JAPANの2025年上半期チャートが発表され、ここでもミセスは大きな功績を残した。総合ソングチャート「JAPAN Hot 100」(※1)では、1位に「ライラック」、3位に「ビターバカンス」、4位に「ケセラセラ」、5位に「ダーリン」と、トップ5に同一アーティストの楽曲が4曲チャートインする史上初の快挙を達成。加えて、総合アルバムチャート「Hot Albums」(※2)では2023年リリースの『ANTENNA』が首位に輝き(2019年のアルバム『Attitude』も3位を獲得)、トップアーティストチャート「Artist 100」(※3)でもミセスが1位と、史上初の主要部門3冠を成し遂げた。

Mrs. GREEN APPLE「ビターバカンス」Official Music Video
Mrs. GREEN APPLE「ダーリン」Official Music Video

 さらに、Billboard JAPANの独自集計の結果、7月2日には全楽曲の国内ストリーミング総再生回数が100億回を超えた史上初のアーティストとなったことも発表された(※4)。2024年はロングヒット中の「ライラック」を含めた7曲、2025年上半期は「ダーリン」「クスシキ」「天国」「breakfast」と立て続けに新曲を発表してきたミセス。途切れることなくリスナーを楽しませてきたからこその結果とも言えるかもしれない。

Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」Official Music Video
Mrs. GREEN APPLE「天国」Official Music Video
Mrs. GREEN APPLE「breakfast」Official Music Video

 7月1日には「Carrying Happiness(Tokyo Disney Resort Version)」を配信リリース(フルサイズ版は7月19日リリース)。同曲は東京ディズニーリゾート®︎の2025年夏のスペシャルイベント『サマー・クールオフ at Tokyo Disney Resort』のテーマソングだ。イベント期間中、楽曲は東京ディズニーランド®︎のアトラクション「ベイマックスのハッピーライド」において乗車中にランダムで流れる1曲として追加されている。東京ディズニーリゾート®︎のアトラクションで日本人アーティストの楽曲が採用されるのも史上初のことだ。

 デビュー10周年の7月8日が近づくと、お祝いムードもより高まっていった。6月30日に発売された『ROCKIN’ON JAPAN』2025年8月号では表紙巻頭に登場。同誌初だという、別冊付録とあわせて同一アーティストによる特集が組まれた。

 迎えたデビュー日の7月8日には、一夜限定で東京タワーがミセスグリーンにライトアップ。高さ150メートルに位置する展望台「メインデッキ」の南面には、バンドのロゴが映し出された。東京タワーのメインデッキにアーティストのロゴが投映されるのも、史上初のことだった。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

東京タワー / Tokyo Tower ®︎(@tokyotower_official)がシェアした投稿

 そして、デビュー日に満を持してリリースされたベストアルバム『10』。7月15日発表の「オリコン週間アルバムランキング」(※5)で初週76万枚を売り上げ、同ランキングにおいて自身初の初登場1位を記録した。7月7日からはSHIBUYA TSUTAYAにて特別企画『ミセスとCD聴こうよ。展@TSUTAYA』を開催していたミセス。『ANTENNA』の初週売上6万枚(2023年7月17日付)を大きく上回って自己最高初週売上を記録し、フィジカルでも圧倒的な強さを見せたと同時に、デビュー10周年を記念する作品に相応しい結果を残したと言えるだろう。また、7月16日公開のBillboard JAPAN週間アルバムセールスチャート「Top Albums Sales」では、バンドとして同チャート史上最多のアルバム初週売上枚数を達成した(※6)。

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

SHIBUYA TSUTAYA(@shibuya_tsutaya)がシェアした投稿

 『10』は「オリコン週間アルバムランキング」のほか、同日付の「オリコン週間デジタルアルバムランキング」「オリコン週間合算アルバムランキング」でもそれぞれ1位に。同時にリリースした映像作品『Mrs. GREEN APPLE on “Harmony”』も、「週間DVDランキング」「週間Blu-ray Discランキング」「週間ミュージックDVD・BDランキング」の3部門で首位を獲得した。加えて、この週の「オリコン週間ストリーミングランキング」の1位は「ライラック」。あわせて7冠を達成し、男性アーティストとしては史上初の快挙となった(※7)。

 7月21日付の「オリコン週間ストリーミングランキング」をさらに細かく見ていくと、「ライラック」は1037.7万回再生で「週間再生数1000万回超え週数」で自身の持つ歴代1位記録を34週に更新し、「連続TOP3入り」の歴代最長記録も63週に更新した(※8)。なお、500位以内にランクインしている楽曲の総再生数が1.2億回となる歴代最高記録も達成。この指標で1億回超えの記録を持つのはミセスのみであり、今回で6回目の達成となる。同時に、2019年リリースの「Attitude」の累積再生数が、バンドとしては27作目となる1億回を突破。多くの記録を更新し、これからもミセスが華々しい活躍を見せてくれることを感じさせる週となった。

Mrs. GREEN APPLE - Attitude

 この半年ほどで見ても、Mrs. GREEN APPLEがさまざまな記録を打ち立ててきたことがよくわかる。数々の功績を振り返りながら、あらためて彼らがハイクオリティな作品を生み出し続けてきたこと、その作品を広く届けようとしてきたことを感じずにはいられない。そう、驚異的な数字や記録の向こう側には、彼らが情熱をかけて作り上げた音楽を受け取る人たちがいる。メジャーデビューから10年、Mrs. GREEN APPLEはそれだけ多くの人に愛されるバンドに育ったのだ。

※1:https://www.billboard-japan.com/special/detail/4854
※2:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/150113
※3:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/150123/2
※4:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/150924
※5:https://www.oricon.co.jp/news/2395672/full/
※6:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/151526/2
※7:https://www.oricon.co.jp/news/2396093/full/
※8:https://www.oricon.co.jp/news/2395911/full/

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる