天音かなた、“一生の推し”宮本佳林から学ぶアイドルの心得 「夢を追うことを絶対に辞めない」

天音かなた連載 第4回:宮本佳林に学ぶ

 ホロライブプロダクション所属のVTuber 天音かなたの新連載「天音かなたは音楽を学びたい!」第4回のゲストは、宮本佳林が登場。同連載は、自身でも楽曲制作を行う天音かなたがホストを務め、様々なアーティストやクリエイターにインタビュー。音楽制作のプロセスやアーティストとしてのスタンスについて話を聞いていく。

 宮本佳林は、9歳という若さで2008年にハロー!プロジェクトに所属。ハロプロ研修生として活動を経て、2013年からJuice=Juiceのメンバーとして活動。2020年に同グループから卒業して以降は、ソロでの音楽活動や役者業で活躍の場を広げている。

 ハロプロ、ひいてはJuice=Juiceのファンであることを公言している天音かなた。アイドルの大先輩かつ憧れの存在である宮本に、“アイドルの心得”を聞くために直撃。取材スタート時は完全にファン目線になっているが、徐々にライブにおけるパフォーマンスのコツや活動をしていく上での悩みなど、「アイドルとは何か」を語り合う二人の姿を届けたい(編集部)。

天音かなたが宮本佳林の握手会で受けた衝撃「私の中の理想のアイドル」

宮本佳林
宮本佳林

天音かなた(以下、天音):あ、あの、私、本当に宮本さんの大ファンで、Juice=Juiceでデビューした時から「やっぱ佳林ちゃんなんだよなあ」とか言っていたオタクで、実は握手会にも参加したことがあるんです。その時にあまりにも美しすぎて「住む世界が違う……」って1週間くらいヘコんだことがあるほどのファンなので、今日はちょっと、本当に緊張しているんですけど、よろしくお願いします……!

宮本佳林(以下、宮本):こちらこそお願いします! 実は私、ゲーム配信や歌ってみた動画が大好きで、VTuberさんの動画もよく観ているんです。なので今回のお話をいただいた時はびっくりしました。「有名人とお話しできる!」と思ってテンションが上がっちゃって。

天音:いやいやいやいや、有名人なんてとんでもないです! 私はホロライブという事務所に所属していまして、アイドルとしてステージに立つこともあるんですけど、宮本さんは私の中の理想のアイドルなので、今日はぜひいろいろと教わることができればと思っています……! 早速なのですが、私は宮本さんのプロ意識の高さをすごく尊敬しているんですけど、宮本さんが考える“プロのアイドル”について教えていただきたいです。

宮本:アイドルに対する考え方は人それぞれで、色んなアイドルの形があると思うのですが、私は「夢に向かって頑張っている姿を応援してもらうもの」がアイドルだと考えているので、自分の中でも「夢を追うことを絶対に辞めない」ということは大事にしています。それとステージに立つ時に大切にしているのは、観に来てくださっている方が満足してもらえることを第一に考える、ということ。皆さんの満足度が少しでも上がるように動くことを忘れずに活動しています。

天音:はわわわ!! 感動しました! それこそ私、握手会で握手してもらった時、普通なら「頑張ってください」と言うべきところを、何を思ったのか「『頑張ってください』って言ってください」って、ややこしいことをお願いしてしまったんです。でも、宮本さんは、私が剥がされるまでの僅かな時間ですべてを感じ取ったうえでアイドルとして噛み砕いてくださって、「がんばりん!」と言ってくれたんです!

宮本:若っ! 私、そんなこと言ってたんですね(笑)。

天音:その1秒もない時間の出来事にすごく感動しまして。その時の佳林ちゃん……じゃなくて宮本さんは本当に優しかったです。輝いてました。

宮本:全然、佳林ちゃんって呼んでください。私もかなたそ(天音の愛称)って呼ばせて欲しいので。

天音:わーっ!! もちろんですよ!

宮本:私、バーチャル系のライブを観るのが好きで、『プロセカ(プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク)』のライブもよく観ていますし、遡ると『ニコニコ超パーティー2015』が大好きで、あの時代のVOCALOIDライブに勝るものはないと思うんですよね。だからホロライブさんがYouTubeで配信している3Dライブも気づいたら観るようにしていますし、かなたそさんだけでなく、(宝鐘)マリンさんや(星街)すいせいさんの動画も観させてもらっています。誰か1人を推すというよりも、「マイクラ(Minecraft)」とか「GTA(Grand Theft Auto)」みたいに、全体サーバーを使って大勢で遊んでいるものを観ることが多いんですけど。

天音:すごい! 思っていた以上に観ていただいてて恐縮です……!

宮本:今もお話ししながら、「えっ、こんなにお話ししていいんですか? スパチャはいらないんですか?」みたいな気持ちです(笑)。

天音:いやいや、いらないですよ! こちらが払います! 推しの生活費にさせてください!!

宮本:(笑)。私もなれるものならいつかVTuberになってみたいと思っているくらい、尊敬しているし憧れなんです。しかも、かなたそさんは自分で曲も書いたりしているのが、本当にすごいなと思っていて。私も声が出なくなって活動をお休みしていた時期に曲作りを勉強して、バースデーイベントとかで自作曲を披露したりしているので、楽曲を作る大変さもわかりますし、ゲームもすごくお上手で。

天音:とんでもないです! 多分、今日お話しさせていただくということもあって、私のことをたくさん調べてくださったと思うんですけど、そういうところもプロ意識が高くて、本当にリスペクトしかないです! というかリスペクトなんて言葉はぬるすぎます。私が小学生だとしたら「一番尊敬してる人は?」という質問に、みんなが「お母さん」と書くところを「宮本佳林」って絶対に書きます!

宮本:ヤバい、めっちゃ嬉しいです(笑)。

天音:そんな大尊敬する宮本さんが過去にインタビューでお話ししていたことで、本当に感銘を受けたものがありまして。それが「パフォーマンスする時は自分が主人公になり切る」という言葉で、「佳林ちゃんはいつでも主人公だよ!」という気持ちもありつつ、自分が表現する立場になった時に、それってすごく大切なことだなって、改めて気付いたんです。そういった自身の輝きを強めるために、意識していることはありますか?

宮本:私はハロプロ研修生だった期間が5年間あったのですが、その時期に「私はどのグループに入っても輝くことができます!」ということをアピールするため、かっこいい曲もセクシーな曲もかわいい曲も、どんな曲も完璧に表現することを意識していたので、それが体に染みついている部分があるんだと思います。その反面として、私なりの個性みたいなものが見えにくい、という悩みもあったのですが、最近は「どんな楽曲を歌ってもアイドルだね」と言ってもらえることが多いので、それが私の魅力なのかなと気付いて。なので今は、自分がその曲の主人公であることは意識しつつ、「アイドルとしてのきらめきを捨てない」ということを、すごく大事にするようになりました。

天音:すごい! もう、ちょっと、全部の言葉に感動します……!

宮本:だから私はVTuberの方々は本当にすごいなと思うんです。歌ってみたをやるにしても、私は楽曲によって歌声が変化しがちなのですが、VTuberの方は聴いた瞬間に誰の声なのかがすぐにわかりますし、そういう部分は大事だなって最近感じていて。かなたそさんも歌声の個性がすごくあるじゃないですか。

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