CUTIE STREET ソロインタビュー Vol.8:川本笑瑠、夢は叶うとは「簡単には言いたくない」――“アイドル活動10年”の誇りと重み
“人の心”に届けるために大切にしていること
――活動をはじめてから、特に印象に残っている出来事をひとつ挙げるとしたら?
川本:いちばん最初にテレビに出たときのことですね。『DayDay.』(日本テレビ系)に出演させていただいたですけど、きゅーすとが結成されたばかりの頃、8人で「これからどんなことをしたい?」って話し合ったことがあって。音楽番組に出たいとか、こういう場所に立ちたいとか、いろんな夢を語り合ったんです。そのときはまだ「いつか叶えばいいな」っていう、遠い未来の話だったんです。それが、思っていたよりずっと早く叶って。「『DayDay.』に出るよ」って聞いたときは、本当に現実味がなくて、何がなんだか分からなくて。でも、すっごく嬉しかった。家族にも報告して、号泣しました。あのときが、人生でいちばん幸せだったかもしれないです。
――笑瑠さんって涙を流すシーンが多い印象があるんですけど、笑瑠さんにとって、「泣く」ってどんな行為だと思いますか?
川本:私、自分の話をしようとすると泣いてしまうんです。なんでだろう……。悲しいときも泣くし、悔しいときも泣くし、でも嬉しくても泣いちゃう。
――さっきの『DayDay.』での号泣話も、嬉し涙ですよね。
川本:そうなんですよ。別に泣こうと思って泣いているわけじゃなくて、勝手に涙が出てきちゃうんです。だから、なんで泣いているのか自分でもよくわからないときがあります(笑)。
――感受性が豊かなんですね。自分でもそう思いますか?
川本:めちゃめちゃ豊かだと思います(笑)。
――CUTIE STREETとしての日々を通じて、「成長したな」と感じる部分はありますか?
川本:前よりも全然ネガティブじゃなくなりました。メンバーが本当に仲良くて、大好きなんです。私がちょっとでも落ち込んでいると、何も言っていないのに気づいてくれるんですよ。察して「大丈夫だよ」って声をかけてくれるんです。そういうのがすごくありがたくて。
――メンタルの部分が、いちばん変わったんですね。
川本:はい。メンバーみんな明るいんです。もちろんネガティブな子もいるけど、「しょうがないっしょ!」って笑い飛ばしてくれる明るさがあって。私はズドーンって深く落ちちゃうタイプなんですけど、そのことをメンバーに話すと全部吹き飛ばしてくれる。そのおかげで、私もどんどん明るくなっていきました。本当にすごくいいメンバーたちです。
――8人それぞれ個性があると思いますが、グループの中で、笑瑠さんは、どんなキャラクターや役割を担っていると思いますか?
川本:私は「しゃべる担当」かな(笑)。アイドル歴が長いこともあって、しゃべりを任せてもらうことが多くて。最初は、「私でいいのかな?」って思っていたんですけど、スタッフさんやメンバーが「笑瑠だから任せられるんだよ」って言ってくれたんです。メンバーからも大事な場面で自然に「全部任せた!」「笑瑠、いけ!」って背中を押してくれるんです。それがすごくありがたくて。だから最近は自分でも「しゃべる担当です」って言っています。
――ライブでもMCを担当することが多いですもんね。大事な場面で話すとき、特に意識していることはありますか?
川本:ひとつだけすごく大事にしていることがあって。事前にある程度、話す内容をメンバーやスタッフさんみんなで決めているんですけど、それをそのまま読み上げたら、人の心に届きにくいと思っていて。だから、その言葉をちゃんと読んで、自分の中でかみ砕いて、「こういうことを言おう」って自分の言葉にしてから話すようにしています。
――活動をしていく中で、印象に残っているやり取りがあれば、教えてもらえますか?
川本:KAWAII LAB.のほかのグループって、アイドル歴が長い子が多くて未経験の子の方が少ないって特徴があったんですけど、きゅーすとは逆で未経験の子がめちゃくちゃ多いんです。だから、挨拶とかMCとかでも代表して喋る場面が多くて。一時期は、その役割にすごくプレッシャーを感じていたんですけど、そんなときにメンバーが「いつも大事なところやらせちゃってごめんね」「私たちももっとできるように頑張るから」って言ってくれて。最初は、「引っ張らなきゃ!」って気持ちでいたんですけど、気づいたらダンスも歌も学ぶことの方が多くて、むしろ私のほうがついていっている感じなんです。それに、引っ張らなくても、みんな自然とついてきてくれるし、協力してくれる。誰と組んでも自然で、みんなが大好きって思える。これは奇跡だなって思っています。
――逆に、課題にしていること、もっと伸ばしたいと思っている部分はありますか?
川本:歌とダンス両方なんですけど、特に私はAメロの歌い出しを任されることが多くて。ボイトレの先生から「Aメロの歌い出しは、その曲の物語の始まりだからすごく大事だよ」って言われたことがあって。それを聞いてから、もっと歌を頑張らなきゃと思うようになりました。私、私立恵比寿中学さんが本当に好きで。感情を届ける系のアイドルって素敵だなって思うんです。今ってTikTokから話題になるグループが多いじゃないですか?
――現場以上に、SNSでの影響は大きくなっていますよね。
川本:きゅーすともそう言われることがあるけど、それだけじゃなくて。きゅーすとは、歌もダンスも、最初から最後まで全力でやるんですよ。振りも抜かないし、歌も絶対に抜かない。ライブに来ると、「ちょっと平成っぽいアイドルだな」って思われるかもしれないです。私もきゅーすとの一員として、歌で魂を届けられるアイドルになりたい。ライブで泣かせられるくらい、心を動かせるアイドルになりたいんです。大きな会場になっていくと、ダンスよりも歌の力で伝えていく必要があるから、歌をもっと磨いていきたいです。
――最後に、個人的な夢や目標があれば教えてください。
川本:私は小さい頃からテレビが本当に大好きで、バラエティ番組とか、めっちゃ観ていたんです。だから、そういう番組に出られたらうれしいです。何でもやりたい! 個人で活動することがグループの力になればいいと思っていて。自分にできることなら何でもやっていきたいです!
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