RUIが抱く責任感、参加者が胸に秘める感謝……仲間への想いが紡ぐドラマ 『THE LAST PIECE』3次審査幕開け
BMSGの新たなボーイズグループ結成へ向けたオーディション『THE LAST PIECE』Ep.02が、7月4日に公開された。
「夢を見にくい現代に生きる10代に、夢の見方を教えるプロジェクトを作りたい」というSKY-HIの思いが込められた本オーディション。3次審査合宿の舞台は、自然に囲まれた学校へと移された。
審査前にSKY-HIが「プロアーティストを目指すうえで肝に命じておいてほしいこと」として参加者に説いたのは、スタッフやファンに対する姿勢。「何百、何千の人が作ってくれたステージで、お客さんが掲げている期待を体現するのがステージ上の人。いろんな人の生活があるっていうことの想像力を踏まえて、自分のために動いてくれている人に対する誠実性を大事にしてほしい」というSKY-HIの言葉に、参加者たちは真剣な眼差しで聞き入っていた。
3次審査では、5人×6チームに分かれて課題曲をパフォーマンスする。この審査でSKY-HIは、「センターでの存在感を証明できる力」、そして「原曲を塗り替えられるくらいの存在感と表現力」を見極めるという。ここで約半数が脱落するうえに、自分以外のメンバー4人の未来をも背負ったパフォーマンスとなるため、参加者にも相当なプレッシャーがのしかかるはずだ。
1チーム目のメンバーは、YUTA、TAIKI、KANTA、EITA、SOLA。課題曲は、BE:FIRSTの「Move On」。このチームは特にダンススキルに長けており、「得意なことを存分にやらせよう」というSKY-HIの意図通り、練習30分で高難度の振り付けをマスター。『THE FIRST』から存在感を放ってきたTAIKIが中心となり、“チームメンバー全員通過”という目標を掲げて練習に励む。
すべてが順調と思われた。が、SOLA、EITA、KANTAは歌の経験がほとんどないため、激しいダンスと高難度な歌唱の両立に苦戦。最大の課題は“歌”にあったのだ。中間発表では思うようなパフォーマンスができず、悔しさが顔に滲んでいた。
そこで、BMSG TRAINEEとして歌唱経験も豊富なTAIKIとYUTAが3人をフォロー。ラップパートを任されたEITAには、SKY-HIがアクセントのつけ方などを具体的に指導し、TAIKIも一緒に練習しながら細かく助言。すると、EITAはアドバイスを瞬時に吸収。練習中に難しいフレーズを見事に歌い上げ、メンバーを驚かせる。最初は自信なさげにしていた様子のEITAだったが、メンバーに上達ぶりを褒められると「嬉しい……」と少し照れたように呟き、TAIKIと固い握手を交わした。
KANTAも歌唱スキルを着実に伸ばしていたが、実は人前で話すことが苦手で、吃音や場面緘黙の症状が出やすく、過去のオーディションでは悔しい思いを重ねてきたという。だが、今回の2次審査では、言葉に詰まった瞬間、「社長(SKY-HI)が『大丈夫だよ』って声掛けしてくださって、自分の素を見せられた」と振り返る。「同じ悩みを持つ人々に希望を届けたい」という夢を抱えながら、KANTAはチームの仲間とともに合格を目指すのだった。
それぞれの思いを胸に、互いに高め合いながら練習に励む5人。審査前日、目に見えてたくましく成長を遂げた彼らの姿に、ボイストレーナーのなつきも涙。「すごいね、本当に。感動しちゃった」との言葉に、SOLAは「自分たちの作品で人に感動を与えるのが初めてで、もらい泣きしそうになった」、TAIKIは「こういうのが、自分が好きな瞬間なのかなって実感できた」と笑顔を見せた。
そして迎えた審査本番。センターでオーラを放つTAIKIは挑戦的な表情とアグレッシブなダンスでグループをリードし、YUTAは安定感のある歌唱と長い手足を使ってしなやかに踊る。EITAとSOLAはアドバイスを活かした歌唱で中間発表から急成長した姿を見せ、そしてKANTAは、自己紹介では言葉詰まっていたものの、曲が始まると一変。自信に満ちた表情でダイナミックなダンスを披露した。積み重ねた努力によって作り上げられた、ハイクオリティなパフォーマンス。SKY-HIは曲が終わった瞬間に「ナイスパフォーマンス! 最高!」と叫び、「素晴らしいもの見せてもらって、心から誇りに思っています」と絶賛した。ステージを終えたEITAは、「こんなに音楽を好きになれると思っていなかった。もともと苦手意識があったマイクの部分も、今はみんなと歌えている時が幸せだし、自分の声も好きになれて、自分の可能性も見出せた」と涙ながらに語り、オーディションに関わるすべての人への感謝を伝えた。