BOYNEXTDOOR、“ライブアーティスト”としての強さが証明する世界ヒットの理由 日本単独アリーナ公演を観て

 BOYNEXTDOORが、日本では初となるアリーナ単独公演『BOYNEXTDOOR TOUR 'KNOCK ON Vol.1' ENCORE IN JAPAN』を6月28日から30日に開催した。本公演は、2024年末から2025年春にかけてアジア13都市を巡ったコンサートツアーのアンコール公演。その初日、6月28日公演の模様をレポートする。

 「東京に帰ってきたぞ!」と叫ぶメンバーの声から、「Earth, Wind & Fire (Japanese Ver.)」で幕開けした今回の公演。6人は冒頭から、疾走感と清涼感、パワフルさを絶妙なバランスで兼ね備えたパフォーマンスを繰り広げていく。2曲目は「Dangerous」。重く響くサウンドが印象的な楽曲で雰囲気をガラリと変え、クールな一面を見せて観客を魅了した。

SUNGHO
RIWOO

 最初のMCでは、RIWOOが「アンコール公演で(東京に)戻ってきました!」「皆さん、お元気でしたか?」とファンに問いかける。SUNGHOは、「単独公演はやっぱり違う」「久しぶりだね」とONEDOOR(ファンの呼称)に語りかけるようにコメント。一方、LEEHANはメンバーに「久しぶりにステージを盛り上げる覚悟はできていますか?」と尋ねると、それに応えるようにWOONHAKがステージ上を跳ね回って元気いっぱいな姿を見せ、パフォーマンスに挑む準備は万端であることをアピールする。TAESANも「(アリーナ単独公演は)スケールが違う」「客席を見るとテンションが上がります」と、今回のコンサートに向けて気持ちが高まっている様子。ここでLEEHANが最近覚えた日本語に「界隈」という言葉があることを明かすと、「僕は“お魚界隈”なんですが、“BOYNEXTDOOR界隈”ってことですよね?」と言葉を紡ぎ、観客にさらなる盛り上がりを促していった。

JAEHYUN
TAESAN

 MCを終え、「But I Like You」をパフォーマンス。メンバーは会場中央に設けられた特設ステージに移動すると、客席により近い場所でファンの表情を確かめながら、BOYNEXTDOORらしい爽やかで軽やかな歌とダンスを繰り広げていった。「l i f e i s c o o l」と「OUR」を続けて披露したあと、全身を白い衣装に替えた6人は、スタンドマイクを使って、メロディアスなサウンドが耳に残る「Call Me」で美声を響かせる。RIWOOのソロ歌唱から始まった「20」では、メンバーの静かにささやくようなラップと、子守歌のようなやさしい歌声が心地よく会場全体を包んでいく。サビではメンバーとONEDOORとが歌声を交わす場面も見られ、互いを想い合う温かな空間ができあがっていた。

 7月10日に日本デビュー1周年を迎えるBOYNEXTDOOR。今回の公演では、初の日本オリジナル曲「GOOD DAY」も披露された。また、公式キャラクター「プネクド」のパペットを身につけたメンバーが「ABCDLOVE」を歌う場面も。さらにコンサート中盤には、「Amnesia」を歌う6人が2人ずつ小型トロッコに乗って特製ボールを投げたり、疾走感あるポップソング「Fadeaway」ではメンバーが客席の通路に降り立ち、ONEDOORとハイタッチをしたりして、直接のコミュニケーションを楽しみながら大きな盛り上がりを生み出した。

LEEHAN
WOONHAK

 3人ずつのユニットに分かれ、カバー楽曲を披露するコーナーも。今回は新しいユニット構成でステージが行われ、JAEHYUN、LEEHAN、WOONHAKが「ハウンミョン」というユニット名でCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」をカバー。SUNGHO、TAESAN、RIWOOは、3人の宿舎がほかのメンバーよりも上の階にあることから、「上の階」というユニット名をつけ、Mrs. GREEN APPLEの「青と夏」をカバーした。その後、「BOYNEXTDOORらしさを表現したい」という言葉から始まったのは、「今日だけI LOVE YOU (Japanese Ver.)」のステージ。洗練された華やかなポップサウンドのなかで、メンバーの伸びやかな歌声や跳ねるようなラップが響く。サビではONEDOORの大合唱も沸き起こり、メンバーのパワフルながらも爽やかなダンスとともにパフォーマンスを終えた。

 コンサートの終盤は、しっとりとした、それでいて情熱的な歌声で聴かせる「Crying」からスタート。ロックサウンドをベースに、少年の心の底にある燃え上がる気持ちを描いた「But Sometimes (Japanese Ver.)」では、心の葛藤や反骨心などを表現した強くクールな歌声とキレのあるダンスに圧倒される。「Gonna Be A Rock」を披露したのち、LEEHANの「そろそろ終わりの時間が近づいてきました」「最後まで一緒に楽しみましょう!」の声で、「One and Only (Japanese Ver.)」をパフォーマンス。各メンバーの技術が光ったダンスパフォーマンスの時間「SKIT」と、ダンサブルな「Nice Guy」を駆け抜けるように披露して本編を終えた。

関連記事