Hey! Say! JUMP、シングル『encore』は全曲必聴 さらなる可能性と多面的な魅力が引き出された1枚に
CD Chart Focus
参考:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2025-06-09/
6月9日付の(6月3日発表)オリコン週間シングルランキングによると、Hey! Say! JUMPの『encore』が推定売上枚数204,965枚で1位を記録。以降、BE:FIRSTの『GRIT』が100,039枚で2位、OCTPATHの『また夏に帰ろう』が45,049枚で3位と続いた。
今回取り上げるのは1位の『encore』。Hey! Say! JUMPの通算35作目のシングルとなる本作の表題曲は、テレビドラマ『パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実』(フジテレビ系)の主題歌。Hey! Say! JUMPはこれでデビューから35作連続のシングル1位獲得となった(※1)。
一聴して印象的なのが、アップテンポで軽快なリズムとキラキラとしたサウンド。その上で、〈サヨナラなんてしたくない〉〈限りある時間は 早く過ぎ去るもの〉〈明日の保証はないから〉といった、明るさの中にもどこか儚さのあるリリックが耳に残る。序盤から秒針のチクタクという音が添えられていたり、〈一寸先が暗闇だって〉といったフレーズなど、音でも言葉でも刹那性が表現されており、サウンドの豪華さも相まって、幸福感と切なさとが共存するポップチューンに仕上がっている。
また、通常盤のカップリングには、ピアノやギター、ストリングスなどの音色が織りなす繊細なアンサンブルが美しいバラード曲「ラブレター」や、これからの暑い季節にぴったりなブチ上げソング「MATSURI☆FEVER」が収録。特に後者は〈焼きそば 焼き鳥 唐揚げ ジャガバタ〉〈りんご飴〉〈金魚〉など、夏祭りの定番アイテムをふんだんに盛り込んだ“夏感”満載の歌詞が特徴で、ユーロビートを基調としつつも伝統楽器やお囃子的エッセンスを詰め込んだ“なんでもあり”のサウンドも痛快だ。ライブだけでなくカラオケなどでも盛り上がらないわけがなく、この曲を聴くためだけでも通常盤を手に取る価値がある。