yosugalaがアイドルを選んだ理由、“売れること”へのリアルを語る 未経験からの快進撃と3年目の現在地

「止まってしまったら終わりかも」ーー挑戦し続けることができる理由
――2022年6月にデビューライブを行ってからもうすぐ3年になりますが、これまでの活動を振り返ってみていかがですか? 今年2月にはLINE CUBE SHIBUYAでの単独公演を成功させて、とても勢いを感じますが。
汐見:応援してくれているファンの方たちのことを考えると、自分たちは恵まれていると思いますけど、かといって安心はしていません。「売れてきたな」みたいな慢心の気持ちはまったくなくて。
未白:私たち全員がほぼアイドル未経験だったので、ファンの方たちも自分たち自身も、どこが天井かわからない状態だったのもよかったんだと思います。誰もわからないまま上がっていく過程を楽しんでいるのかな、っていう。逆に言えば、止まってしまったら終わりかも、という焦りは常にあります。
汐見:そう。ずっと追われている感じ。
未白:それこそ私たちのファンは、もう10年くらいアイドルを追っかけているという方が多くて。そういう方たちからすると、未経験の私たちのほうが新鮮に映る時もあると思うんですよ。
黒坂:私たちは初期段階から、どういう状態が“売れている”で、どこからが“勢いに乗っている”なのか誰もわからなかったので、いい意味で何も考えずに挑戦し続けていられるのかなと思います。
君島:私も“売れている”という実感は全然なくて。でも、去年『TIF』(『TOKYO IDOL FESTIVAL』)のメインステージに立てたのは単純に感動しました。その前の年は私が出れなかった(体調不良で出演キャンセル)ので、初めて全員揃った『TIF』のメインステージはみんなのおかげだなと思っています。まだまだこれからだとも思いましたけど。
未白:私たちと同時期にデビューしたFRUITS ZIPPERさんが、あれだけ一気にブレイクしたのを見ていると、私たちはまだまだだし、もっと急がないといけないという気持ちになります。
――では、この3年間でメンバーや各々の関係性にどんな変化を感じますか?
君島:みんな大人になったよね?
黒坂:そうだね。出会ったばかりの頃は、お互いに気を遣っていたし、でも舐められたくない気持ちもあったと思うんです。そう思うと、今はちゃんと話せるようになってきたので、みんな大人になったなあって(笑)。
――「話せるようになった」というのは、たとえば腹を割って話せる関係性になった、ということでしょうか?
汐見:パフォーマンス面で話し合うこともありますし、いい意味で、各々のポリシーや正義があることがわかってきて、それをちゃんと理解して飲み込めるようになったというか。それぞれ性格も個性もバラバラだけど、(グループとして)走っていく方向は一緒だから。昔はその違いに「ん?」ってなってイライラしてた時もあったんです。でも、今は“この子の世界はこれ”みたいなものをお互い尊重して話せるようになりました。
未白:みんなが自分の役割がわかってきたというのも大きいと思います。私も最初の頃は自分の歌割りが少なくて泣いたりしていたんですけど、今はこれも自分の役割なのかなと思っていて。それは自分に対して妥協しているわけではなくて、人には人の輝ける場所があるということ。だから任せられるようになったこともあるし。でも、信頼しすぎて空気がぬるくなるのは嫌なので、常に気を引き締めていきたい。


――関係性が深まったからこその課題もある、と。
未白:お互いのことがわかりすぎて、言いたいこと言えなくなるのは嫌なので。ずっと期待し合っていきたいというか、「あの子はできないから言わない」みたいにはしたくない。“できること”と“できないこと”がわかってきたからこそ、それで可能性を狭めたくないんです。
汐見:「この子はこうだからこうだよね」で落ち着いてしまったら、そこで成長が止まってしまう。そうではなくて、「これは難しいかもしれないけど、でもやってくれるはず」って信じていたい。
未白:そう。リスペクトとジェラシーを持っていたいです、ちゃんと。
――そういった関係性もグループの魅力になっていると感じます。音楽を聴いていても、個々が人間としてぶつかり合っている泥臭さが伝わってくるといいますか。
汐見:本当ですか? その感想は嬉しいです。そこが私たちの良さだと思うので。




















