浜川路己・本多大夢のユニット ROIROMはなぜ特別なのか? 『タイプロ』で人々を虜にした人間力とスター性

 多くのファンが待ち望んだ一報が届いた。『timelesz project -AUDITION-』(Netflix/以下、『タイプロ』)のファイナリストとして活躍を見せた、浜川路己と本多大夢が、ユニット・ROIROM(ロイロム)としての活動開始を発表した。

 『タイプロ』では2月の最終審査を経て、5人の新メンバーが決定。新体制となったtimeleszは次々とメディアに露出し、それぞれのメンバーが輝きを見せている。一方で、番組を通じて出会った候補生たちへの思いが残り、毎週金曜日22時のドキドキ感がなくなった寂しさも抱いていた視聴者も少なくなかったはずだ。

 そんな中、timeleszとは別の道を進むことになったのが、浜川と本多の2人だ。SNSに投稿されている華やかかつ上品なスタイリングで「様々なハッピーをお届けしていきたい」という言葉からは、自分らしさを大切にしながら道を切り拓いていこうとする強い意志を感じる。

浜川路己と本多大夢、『タイプロ』での軌跡

[086]【timelesz project】《006/浜川 路己 ROI HAMAGAWA》【6次(ファイナル)審査】#タイプロ #timelesz_project #オーディション

 『タイプロ』期間中から、2人は多くの注目を集めていた。浜川は、沖縄出身の19歳。初登場時点で彼に特別なものを感じていた視聴者も少なくなかったのではないだろうか。3次審査では「Monster」でセンターを務め、菊池は「どこを切り取っても絵になる」と評したほどのスキルと華を持つ。

 一方、佐藤勝利からはずっと「もっとできるはず」と言われ続けていた。そして、5次審査の課題曲「革命のdancin’night」で覚醒と言える変化を見せた。

 「このステージを見た人は、ずっと路己を覚えているはず。そのくらい強い印象を残してくれました」と佐藤が語ったように、それまでどこか自信がなさそうだった浜川が殻を破り輝く姿は、多くの視聴者の記憶に残っただろう。

 最終審査「RUN」での佇まいは、アイドルグループにおけるエースとは何か、センターとは何か、という問いを改めて突きつけてくれたように思う。

 そして、最終審査を終えた際に、佐藤は浜川に「僕らを追い越していってほしいです」と伝えていた。その言葉を穏やかな表情で受け止める姿を見て、今後の活動が未知なるものになってしまうような、ある種の不安を覚えた視聴者もいただろう。

 しかし、彼が番組放送後にInstagramに投稿した直筆メッセージには「新生浜川路己として前に進み続けたい」と綴っていた。当初は3万人ほどだったInstagramアカウントのフォロワーはあっという間に20万人を突破し、直筆のメッセージ投稿には2万件を超えるコメントが寄せられた。

[088]【timelesz project】《008/本多 大夢 HIROMU HONDA》【6次(ファイナル)審査】#タイプロ #timelesz_project #オーディション

 穏やかな人間性と歌唱力で多くの人を惹きつけた本多は、3次審査の課題曲となった嵐の「Monstar」では、オリジナルで大野智が歌うソロパートの前半部分を担当した。ボーカルトレーナーの宮本美季からは「歌心がある」と評され、4次審査の「Purple Rain」では、歌い出しで楽曲の世界観を印象づけるなど、常に歌でキーとなるパートを担当していた。

 本多といえば、どこか品のある雰囲気も印象的だ。しかし、4次審査の中間発表で自身に対するコメントが一つももらえなかった場面では、「やってらんないですね、自分が」と、静かに悔しさをにじませる一面も。後々、オリジナルメンバーの菊池風磨は「あがいてほしかった」とあえて声をかけなかった理由を話していたが、実際に本多は静かな情熱を抱えている様子が窺え、ここでの葛藤がさらに彼を成長させたように感じる。

 最終審査で、大きなインパクトを残したのも事実。timeleszにとって大切な楽曲である「RUN」をファイナリスト8人全員で披露。本多は、自身のパートを歌うとき、目の前で涙を見せていた猪俣周杜をとっさに抱き寄せたのだ。感情をたかぶらせながらも、その歌声はブレない。まさに技術と舞台度胸を見せたパフォーマンスだった。

 そして常に周りをよく見て、優しさを持った人間力も彼の魅力だろう。4次審査終了後、切磋琢磨したチームメンバーとの別れの場面でのことだ。チームで唯一先の審査に進むことのできなかった北林楓が、「俺が『がんばれ』って言うから『おー!』って言って」と言って円陣を組むと、本多が「ちょっと待って。『がんばろう』にしよう」と声をかける。最終審査後、新メンバーに選ばれた篠塚大輝が泣きながら別れを伝える場面でも、「なんでお前が泣くんだよ!」と笑いながら、そっと抱き寄せて「こっからだからね」と伝えていた。本多はどんな場面でも言葉選びが綺麗なのだ。

関連記事