原因は自分にある。「一生離してやんねえよ!」 楽しむ感情が与えた新しい世界と『嘲笑倫理学のすゝめ』

ライブ後半戦は、吉澤の「僕らからの愛を受け取ってください」という言葉でスタートした「LLL」から。.ENDRECHERI.(堂本剛)が提供した新曲をげんじぶらしさたっぷりにパフォーマンスすると、「Foxy Grape」「In the Nude」とダンスブルなナンバーが続いていく。ステージ上に再び紗幕が降りて、「灼けゆく青」へ。紗幕に歌詞が降ってきたり、幻想的な青い炎がモニターとステージに揺らめいていたりと、一気に“げんじぶワールド”が広がっていった。ここでダンスコーナー。メンバーたちが次々と出てきてさまざまなダンスパフォーマンスをしていくのだが、その時間を使って白と黒の衣装へとチェンジ。着替える時間すらもエンターテインメント化してしまう彼らに脱帽だ。



ここからはラストスパートのメドレーへ。「原因は自分にある。」に続き「嗜好に関する世論調査」で“2択コール”が巻き起こる。そして、「シェイクスピアに学ぶ恋愛定理」「マルチバース・アドベンチャー」と人気曲が続き、タオル曲である「Go to the Moon」と続くと「ららら」と声出しの練習。大倉の「その調子で行こうぜ!」というコールをきっかけに、全員で「原因は君にもある。」を踊って歌い出す。さらに続けて「原因は自分にある。【別解】」へと繋げていった。思わずテンションが上がってしまうメドレーのあとは、「無限シニシズム」。さらに「遊戯的反逆ノススメ」では「俺たちに出会ったら、一生離してやんねえよ!」「なあ、離れらんねえだろ?」(大倉)、「離れねえっつーか、離さねえから」(吉澤)と、観測者たちへの愛を叫んでいく。



ラストナンバーは「Mania」。モチーフの蝶がモニターに現れると、げんじぶ流の狂気な世界観が広がり、会場を包んでいた。最後は再びステージに紗幕がかかり、スモークとともに姿を消したメンバーたち。まさに2次元と3次元の架け橋的存在である、彼ららしい美しい幕引きであった。


























