HANA「ROSE」MVを徹底考察　「No」を「Yes」に変えて“自分”を見つけた7人による革命の狼煙

　これらの目に見えるソロシーンの美しさとは対極に、1番サビでは乾いた砂の上にいたところから一転、泥の中で舞い踊る2番サビも話題になっている。思い返せば、彼女たちのプレデビュー曲「Drop」のMVの冒頭で行き交う人々に踏まれていたのは、蓮の花だった。蓮は、泥の中でも美しく咲き誇る。汚濁や否定の声に染まらず、泥の中でこそ美しい花を咲かせることを、彼女たちはデビュー作「ROSE」を通じて証明したのではないだろうか。全てのシーンが、彼女たちがもがき苦しみながらも過去を乗り越え、泥の中でも美しく咲き誇る花となったことの象徴なのだ。

　　『No No Girls』が本格的に始動する直前に、BMSG公式YouTubeで公開された「SPECIAL TALK with SKY-HI & ちゃんみな - GIRLS GROUP AUDITION PROJECT 2024 "No No Girls"」で、ちゃんみなは以下のように語っていた。「キレイに歌うとかどうでもいい。人生が“声”に乗ってればいい」「一人ひとりがソロ曲をいずれ出したとしてもちゃんとそれが聴いてもらえるパワーがある子たち」。結果的に、メンバー7人それぞれが主役級のモンスターグループ・HANAはこの言葉通り――いや、それ以上のガールズグループとして誕生した。

　デビューしたばかりのHANAだが、すでに多くのライブイベントに出演しているだけでなく、8月16日、17日にはデビューからたった4カ月で『SUMMER SONIC 2025』のステージに立つことも発表された。オーディション直後の話題にとどまらず、その後も実力でファンを増やし続け、破竹の勢いで大衆を虜にしている。今作「ROSE」のMVからも読み取れたように、「No」を「Yes」に変えて自分を見つけた7人が、これからは「No」に苦しむ全ての人に寄り添い、どんな個性も力強く肯定していくのだろう。ついに始まったHANAの“革命”の目撃者は、今、目の前にいるあなただ。