上田竜也がKAT-TUNに注いできた情熱 時代ごとに変化してきた役割、揺るぎない信念とファンに寄り添う優しさ

 2016年5月の東京ドーム公演以降グループが充電期間に入った際には、ファンに思いを伝えた。そして、同月放送の『オールスター感謝祭’16』(TBS系)に出演し、「赤坂5丁目ミニマラソン」で見事1位を獲得するなど大健闘を見せた。レース後のインタビューで上田は、自身が背負っているグループやファンの気持ちを踏まえ、「絶対に負けられない」と力強く語っていた。メンバー脱退の際に「もう、ねえから」とはっきりとした言葉をくれたのも上田だ。4人体制へと変わった2013年11月に出演した『LIVE MONSTER』(日本テレビ系)では、「僕はもう最後までKAT-TUNでいるって決めてるので。最後まで応援の方よろしくお願いします」と語るなど、上田がくれる言葉や彼の姿勢からは、「これからもKAT-TUNとしてやっていく」という強い意思と、「大丈夫」と思わせる、ファンの心に寄り添うような優しさを感じた。

 2001年に『ポップジャム』(NHK総合)で、堂本光一のバックダンサーとして結成されたKAT-TUN。当時のビジュアルからして“やんちゃ”なイメージが強かったが、メンバーや堂本から語られる上田のエピソードからは、それは単なるキャラ作りではないことが伝わってきた。当時、稽古にアクセサリーをつけていき、堂本から「おまえらはステージに立つな!」と注意されたエピソードが語られたが、そこから20年の時を経て、堂本の主演舞台『Endless SHOCK』最後の出演者として抜擢された。年齢を重ね、芸事に磨きをかけてきた上田の成長があり、そこへふぉ〜ゆ〜・福田悠太のアシストもあり再挑戦を果たした。この一連の流れもまた胸を打つものがあった。

 
 
 
 
 
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 Instagramアカウントの開設以降、「弊社の倒し方」シリーズで事務所の先輩/後輩との交流を通して笑いをもたらすなど、実は面白いキャラであることがより広く知られるようになった。上田への印象が大きく変わったという人も少なくないだろう。

 
 
 
 
 
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 また、2008年という早い段階から取り組んできたソロコンサートも、昨年、約14年ぶりに復活。『MOUSE PEACE 2024 〜我龍転生〜』の開催を皮切りに、昨年10月にはハロウィンイベント『MOUSE PEACE FES. 2024 1st Bite』を企画。後輩グループのメンバーやジュニア、他事務所のアーティストとの新たなコラボレーションでファンを楽しませた。

 
 
 
 
 
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 3月31日で長きにわたる活動に幕を下ろすKAT-TUN。デビュー前から絶大な人気を誇るなど、記録にも記憶にも名前を残したグループだ。そんなメンバーの一員として、一際KAT-TUNに情熱を傾けてきたひとりが上田なのだ。

 今回の大きな決定は、彼ら自ら切り出したことではない様子だが、このうねりを長く続く航海の一つの区切りと捉え、次なる旅の先で再び彼らの道が交わる日が来ることを願う。

 メンバーの頭文字からなるグループ名で、メンバーをつなぐのが「‐」(ハイフン)と捉えてくれたように。彼らがくれた言葉によってファンが前を向けたように。強く、前向きに、妥協せず、ユーモアをもって――。KAT-TUNから教わったたくさんのことを胸に刻み、彼らの今後の活動に注目していきたい。

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