THE SPELLBOUND×indigo la End、脈々と継承される音楽の系譜 双方の熱いリスペクトが生んだ最高の一夜に

indigo la Endは「縁が長く続いている大切な友人」(小林祐介)
あらゆる方向から音の洪水が押し寄せてくるようなライブは、あっという間に終盤に差し掛かった。小林はindigo la Endのことを「縁が長く続いている大切な友人」と紹介。いくつものプロジェクトを同時並行して進めている川谷に、THE SPELLBOUNDを始めて間もない頃、相談したことがあったという。「僕はTHE NOVEMBERSという“青春”、“人生”そのもののようなバンドを持ちながら、THE SPELLBOUNDっていうバンドを中野さんに手を挙げて結成しました。最初の頃は何をどうしたらいいかわからないような時期がありました。絵音くんはそのまま伝えるっていうよりは、物語やフィーリングでいろんなことを伝えようとしていて。最近ようやく、彼が仲間を信じることと自分を信じること、そしてファンを信じることを、多分僕に伝えてくれてたっていうことがわかってきました。彼のアドバイスがあって、人生で素敵なものがもう1つ増えたとか、宝物みたいな時間が2倍になったっていうことだけにピントが合うような生き方ができるようになりました」と話し、「絵音くんありがとう」と口にした。小林のMCをじっと聞いていた中野が、ほころんだ表情で「そんなことがあったんですね」と小林に伝えると、小林が「(indigoの)ライブもよかったですね」と返すほっこりとしたやりとりがあった。

その後、最後に披露されたのはUnderworldのカバー「Cowgirl」だ。Underworldと言えば、The Chemical Brothers、The Prodigy、Orbitalとともに“UKテクノ四天王”と呼ばれた時代があり、BOOM BOOM SATELLITESは1997年のデビュー当初「The Chemical Brothers、The Prodigy以来の衝撃」と絶賛されたことがあった。BOOM BOOM SATELLITES、THE NOVEMBERS、THE SPELLBOUND、indigo la End……中野雅之を軸に、約30年の時間の中で音楽とリスペクトが脈々と継承されていることを実感するような一夜となった。

“THE SPELLBOUND流”「Cowgirl」のサビでのボーカルなしのパートでは、小林と中野が楽器を弾き倒し、フロアは大沸騰。中野と小林、2人で向かい合って拍手を送り合ったあと、オーディエンスに向かっても拍手。さらに、小林が5月2日に『BIG LOVE Vol.6』をLIQUIDROOMでThe BONEZを迎えて開催することを発表すると、拍手と手拍子の合間のようなものが巻き起こったのもまた、オーディエンスのスペシャルな高揚感を表していた。


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■『BIG LOVE Vol.5』
025年3月11日@恵比寿・LIQUIDROOM
<SETLIST>
・indigo la End
1.ハルの言う通り
2.鐘泣く命
3.レナは朝を奪ったみたいだ
4.スプーンで乾杯
5.心変わり
6.雨が踊るから
7.夏夜のマジック
8.晩生
・THE SPELLBOUND
1.雨ニウタレ命ナガレ
2.モンスター
3.Unknown
4.世界中に響く耳鳴りの導火線に火をつけて
5.すべてがそこにありますように。
6.約束の場所
7.なにもかも
8.おうちへ帰ろう
9.さらりさらり夢見てばかり
10.花が咲くみたいに
11.FLOWER
En1.COWGIRL























