日向坂46とBEYOOOOONDS、チャート上位に ハーモニーの美しさ、技巧派ダンスミュージックで魅せる最新作
CD Chart Focus
参考:https://www.oricon.co.jp/rank/js/w/2025-02-10/
2025年2月10日付(2月6日発表)のオリコン週間シングルランキングで1位を獲得したのは、日向坂46の『卒業写真だけが知ってる』。表題曲の「卒業写真だけが知ってる」は、サビで始まることが多いJ-POPの中では、イントロを経てAメロから始まるところに逆に驚きました。そして、Aメロからボーカルにハーモニーがついていることにも耳を奪われます。
春の別れを描く「卒業写真だけが知ってる」は、モチーフとしては目新しいものではなく、ストリングスやギターが前面に出るサウンドも、日向坂46に脈々と受け継がれてきたものです。ただ、ほぼ全編にハーモニーが付くことで、ボーカルが押し出されて、ユニゾン感が薄くなっている点が新鮮でした。伴奏が止まって〈好きだ〉と繰り返すパートの生々しさとも共鳴しています。
スミスが監督、CRE8BOYが振り付けを担当しているMVは、執筆時点(2月7日)ではYouTubeで約181万回再生。CRE8BOYのTikTokでは、「振付師本人が踊ってみた」を見ることができます。
続く2位には、BEYOOOOONDSの『Do-Did-Done/あゝ君に転生』がランクイン。メンバーが見事なダンスを見せる「Do-Did-Done」のMVは、執筆時点(2月7日)ではYouTubeで約105万回再生です。
「Do-Did-Done」は、EDMのビルドアップを随所で鳴らしながら展開していきます。細かい譜割りのAメロやサビ、歌い上げるBメロでも、常にボーカルのレベルの高さを体感させます。時代の潮流を意識しながらもハロー!プロジェクトならではのテイストもあり、手練れの技と呼ぶにふさわしい仕上がりだと感じました。
驚いたのは、もう1曲の表題曲である「あゝ君に転生」でした。冒頭からボコーダーのような加工が施されたボイスが響き、続いて演奏が始まると、そのリズムはソウル、ファンクにして、ディスコを彷彿とさせるサウンド。控えめに言っても、“日本の現行シティポップ”と呼べるサウンドです。それでいて、エレクトロなダンスミュージックの要素が挿入されるパートもあり、しっかりと2025年のポップスとして機能しています。
『Do-Did-Done/あゝ君に転生』の表題曲2曲は、雰囲気もサウンドもかなり異なるものの、ともに2025年らしいダンスミュージックであることが魅力的です。
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