M!LKの可能性は無限大 み!るきーずと共に作り上げる結成10周年を祝う初のアリーナツアー

M!LK、さいたまスーパーアリーナ公演レポ

 佐野勇斗、塩﨑太智、曽野舜太、山中柔太朗、吉田仁人からなるダンスボーカルグループ M!LKが、結成10周年を記念した初のアリーナツアー『10th Anniversary M!LK ARENA TOUR 2024「I CAN DRINK!」』を開催した。本稿では11月3日と4日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで行われた公演の2日目をレポートする。

 結成10周年、そして初のアリーナツアー開催を祝うかのように、外観がメンバーカラーでライトアップされたさいたまスーパーアリーナ。会場に足を踏み入れると興奮した様子でおしゃべりしている“み!るきーず”(M!LKファンの呼称)たちの声に混じって、あちこちから何かを確認し合う声が聞こえてきた。公演の1週間前に突然発表された「エビバディグッジョブ!」のコールの最終確認のようだ。考案した佐野自身が「最難関」と言うほど複雑な仕組みになっているが、完璧に仕上げてライブを盛り上げたいというみ!るきーずの気合いが伝わってくる開演前の光景だった。

 10年分の思い出を振り返るオープニング映像に続き、メンバーカラーのロングジャケットを纏った5人が登場。大きなリボンとキラキラのビジュー、右肩に乗った牛がアクセントだ。1曲目は「My Treasure」。「み!るきーず、大好きー!」という佐野のひと声に大きな歓声が上がり、テンション高くライブはスタートした。2曲目の「テルネロファイター」から、この公演最大の演出と言っても過言ではないムービングステージが稼働。5人は客席により近い距離でパフォーマンスを繰り広げ、山中が「今日は朝まで付き合ってよ」とキメ台詞を発したり、曽野が吉田の背中に乗っかったりしている。ちょうど会場の真ん中あたりで披露した「反抗期アバンチュール」では、「世界一幸せにするからどうぞよろしく!」(山中)、「みんなに会いたかったよ!」(塩﨑)、「み!るきーずへの好きって気持ち、今日はたくさん伝えます!」(佐野)などそれぞれが短く挨拶。「Brave Saga」「ブルーシャワー」とムービングステージでのパフォーマンスが続いたが、ステージセットや映像効果がない場所であっても、5人それぞれの個性や存在感を輝かせることでファンを魅了している。10年分の成長を思わぬ形で実感した瞬間だった。

 「HIKARI」では華やかに彩られたトロッコが登場し、山中以外の4人は会場を半周。そのままトロッコではけて行き、ステージに残った山中がソロ曲「秘密のパレード〜誰もいない夢の街で〜」を披露した。冬の遊園地を思わせる映像とファーのコートがファンタジックな曲の世界観をさらに盛り上げ、曲の後半ではMVにも登場するライオンたちが登場。メルヘンなムードに包まれたまま「リンガベル」へと続き、鈴の音とともにクリスマス気分を楽しんだ。

 「夏もいいけど……あ、違う違う(笑)。冬もいいけど、夏もいいよね!」という塩﨑のひと言で始まった「夏味ランデブー」で季節は一変。イルカやフラミンゴ、スイカの浮き輪などが次々と登場し、ステージはM!LKらしいわちゃわちゃした楽しさが大渋滞している。「Aiシャンデリア」ではメンバーカラーの布団を模したセットが登場し、吉田が黄色のおしゃぶりを咥えて寝顔を披露すると客席からは凄まじい歓声が上がっていた。青春を感じさせる爽やかな「SAY YEAH」でコール&レスポンスをたっぷり楽しんだ後は、曽野のソロ曲「さあ今日も一歩ずつ前へ」。学生服に赤いマフラー、斜めがけしたカバンが衣装とは思えないほど馴染んでいて、マイクスタンドを使って前のめりに歌う姿も様になっている。自身で作詞したこの応援歌に込める思い、そして最後に「これから先どんなに辛いことがあっても、僕らM!LKはずっと味方でいるから!」というメッセージも伝え、曽野はステージを後にした。アツい余韻が残る中、大人っぽいセットアップで登場したのは佐野。ソロ曲としてカバーした「最後の雨」(中西保志)を情感たっぷりに歌い上げた。昨年から行われてきた「BIG LOVE YEAR」の集大成として11月1日にデジタルリリースされたソロ曲は、もちろんこのさいたまスーパーアリーナでの2デイズが初披露。個人の趣向に振り切った選曲やパフォーマンスはとても見応えがあり、残る塩﨑と吉田への期待もさらに高まっていった。「シアワシェイク」「STARS」をにぎやかに披露した後は、「Sparkle」がライブ初披露された。

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