LEEVELLES、予定調和にはいかない予測不能なライブ 新曲尽くしの初全国ツアー最終公演を振り返る
ツアータイトルは最新リリース曲の「幸福のすゝめ」をもじったものだが、その「幸福のすゝめ」は本編の終盤で披露。お馴染みのギターリフが奏でられるとフロアから歓声があがった。宮地と川崎も拡声器を通してコーラスを加え、小川の畳みかけるようなボーカルも不穏な空気感を演出。そこからガラリと雰囲気を変えて「花占い」を爽やかに届けると、きらきらとした力強いアンサンブルで曲間を繋ぎながら「無限未来」へ。このラスト3曲だけでも、バンドの多彩な音楽性をあらためて感じられた。
「もう一曲、新曲を持ってきました!」という、またもや嬉しい宣言とともに始まったアンコールでは、1曲目に「最高傑作」が披露された。演奏前に「選ばれない側の人間だった」「“本物じゃないんだな”みたいな葛藤がずっとあった」と打ち明けた小川。楽曲には、もし同じような感情を持った時に自分を信じて突き進んでほしいというメッセージを込めたという。
そこから4人はクラップを煽りながら、「明日は明日の風が吹く」の軽快な演奏で会場をハッピーなムードに導いていく。「もうすぐツアーが終わってしまう」と、おそらく誰もが名残惜しさを抱いたことだろう。メンバーも、オーディエンスも、全員がこの曲にすべてをぶつけるかのような、最高潮の盛り上がりが見られた。そして、その熱量を保ったまま迎えたアウトロで、「もう1曲!」と小川が声を上げたのを合図に、アンコールは3曲目に突入。実はもともとセットリストには入っていない、予定外の展開だった。「群青」という未発表のナンバーで、演奏後のメンバーの会話によれば、できたばかりでほぼ初合わせの状態だったという。
最終的に、この日披露された新曲は5曲。その事実が今後の活動への期待を膨らませたし、演出やリアレンジの楽曲も含めて、バンドが進化し続けていくことをこの日大いに感じさせられた。LEEVELLESのライブは予定調和にはいかなくて、何が起きるのかわからない。だからこそ面白くて、これからも彼らから目が離せないのだ。
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