Official髭男dism、TOMOO、Kroi、go!go!vanillas……IRORI Recordsの2024年を総まとめ 音楽性がさらに拡張した1年

IRORIまとめプレイリスト

 go!go!vanillasとa子が新たに加わり、レーベルの音楽性がさらに拡張した2024年のIRORI Records。Official髭男dismのライブ復活という歓喜のニュース、ますます支持を広げるTOMOO、Kroi、Bialystocksなど所属10アーティストの1年を一望する。

Official髭男dism

Official髭男dism

 復活の狼煙を上げた今年のヒゲダン。ライブ活動ができなかった期間もコンスタントな配信シングルのリリースが続いていたため、全く止まっている印象はなかったが、やはりライブ復帰は一番のニュース。ラジオを通して全国のリスナーに届けられたスタジオライブや『SHOCKING NUTS TOUR』最終公演の映画館での上映を経てついにニューアルバム『Rejoice』のリリースとツアーを発表。約1年半ぶりとなったライブハウス&アリーナツアーでの久々の対面と声を出せるライブでの歓喜と興奮はバンドもファンも忘れ難い経験になったはずだ。3年ぶりとなるアルバム『Rejoice』には「ミックスナッツ」「SOULSOUP」「Subtitle」「TATTOO」などすでにお馴染みのシングル曲や、今年に入ってからのタイアップ曲であるドラマ『マウンテンドクター』主題歌の「Sharon」などを収録。さらに間髪入れずに新曲を続々リリースする爆発的なペースを堅持。テレビアニメ『アオのハコ』OP主題歌として書き下ろした「Same Blue」に続き、12月13日には同日公開の映画『はたらく細胞』主題歌の「50%」をリリースしたばかり。Queenばりの構成もヒップホップもジャズも投げ込んだ怒涛の仕上がりながら「50%ぐらいの出力で生きよう」と歌うユーモアは誰にも真似できなさそうだ。そして2025年5月には大阪&神奈川でのバンド史上初のスタジアムライブが待ち受けている。

Official髭男dism - Sharon [Official Video]
Official髭男dism - Same Blue [Official Video]
Official髭男dism - 50% [Official Audio]

TOMOO

TOMOO

 昨年リリースのメジャー1stアルバム『TWO MOON』ツアーのファイナルをストリングス&ホーンセクションも迎えた特別編成で届け、年始に一つの区切りをつけたTOMOO。その後もアルバムの良さが広いリスナーに届く中、新曲「Present」をリリース。吉高由里子と宮沢氷魚の出演でも話題になったグローバルワークのCMにも起用された同曲は4度目の小西遼とのタッグで、ホーンセクションの陽のエネルギーが新鮮。さらにテレ東水ドラ25『ソロ活女子のススメ4』OPテーマとして書き下ろした洒脱なピアノポップ「あわいに」、そしてフジテレビ水10ドラマ『全領域異常解決室』EDテーマに書き下ろした「エンドレス」をリリース。同曲では彼女の真骨頂と言えるピアノの弾き語りを軸に、ドラマのテーマとリンクする「人の幸せが自分の幸せになり得るのでは」という想いが描かれている。また、9月の「MTV Unplugged」、BREIMENとの2マンライブやback numberのライブゲストなど、アーティスト性が顕在化した上でさらにチャレンジが際立つ1年になった。さらに、12月13日に開催されたパシフィコ横浜公演では2025年5月23日に初の日本武道館公演の開催も発表。早くも来年の活躍が楽しみだ。

TOMOO - Present【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
TOMOO - あわいに【OFFICIAL MUSIC VIDEO】
TOMOO - エンドレス【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

Kroi

Kroi

 今年は1月に初の日本武道館公演を成功させ、数々のタイアップシングル、国内外のフェス出演、さらに地上波テレビ番組への出演であらゆる層のリスナーを歓喜させたKroi。中でも今年は6月にリリースした3rdアルバム『Unspoiled』ではより音楽的な深みにリスナーを誘う野心を見せた。しかもテレビアニメ『アンダーニンジャ』OPテーマ「Hyper」、テレビアニメ『ぶっちぎり?!』OPテーマ「Sesame」、アニメ『SAND LAND: THE SERIES』OPテーマの「Water Carrier」などファンには馴染みの曲が並ぶ聴きごたえ十分なアルバムに。リリース直後に開催した横浜赤レンガ倉庫でのフリーライブも大盛況。また『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』から『朝霧JAM』、さらに曲に参加した香取慎吾のイベントまで出演するフェスの振り幅も凄まじい。そして10月にはフジテレビ火9ドラマ『オクラ~迷宮入り事件捜査~』に書き下ろしたニューシングル「Jewel」をリリースし、1年に渡り新曲が届いた。8月からスタートしたアルバムツアーは12月の台北公演で一旦終了し、2025年2月には初のアリーナ公演がぴあアリーナMMにて控えている。

#Kroi - Sesame [TVアニメ『ぶっちぎり⁈』オープニング・テーマ]
#Kroi - Water Carrier [Official Video] #SANDLAND #Kroi_WaterCarrier
#Kroi - Jewel [Official Video]

go!go!vanillas

go!go!vanillas

 正真正銘のロックンロールバンドが、この度IRORI Recordsに電撃移籍。ロンドンレコーディングを行った移籍後初となる配信シングル「SHAKE」を1月にリリースし、ソウルフィーリングを落とし込んだ新鮮な曲調が話題に。3月にはインディーズデビューとメジャーデビュー両方の10周年を祝うアニバーサリーツアーのファイナルとして『DREAMS TOUR 2023-2024 FINAL』を幕張メッセで2日間に渡り開催し、巨大ロックンロールパーティを成功させた。その後はシングル「平安」「来来来」、テレビ東京系ドラマプレミア23『Qrosの女スクープという名の狂気』OPテーマに書き下ろした「Persona」、「Leyline」をリード曲に据えた移籍第一弾アルバム『Lab.』を11月にリリース。複数のミックスエンジニアを迎え、1曲ごとの完成度を高めた本作では、タイトルが示唆するようにロックバンドの常識を超える実験とファンへの愛の両立に成功した。同月10日には史上初となる両国国技館でフリーライブを行い、目下、大阪城ホール&日本武道館2daysを含む『Lab. TOUR 2024-2025』で絶賛全国ツアー中だ。

go!go!vanillas - SHAKE [Music Video]
go!go!vanillas - 来来来 [Music Video]
go!go!vanillas - Persona [Music Video]
go!go!vanillas - Leyline [Music Video]

Bialystocks

Bialystocks

 実験性と普遍性、新しさと懐かしさを二人ならではのバランスで着地させる曲の数々が軒並み評価され、さらにリスナー層を拡大中のBialystocks。1年8カ月ぶりにリリースされた待望のニューアルバム『Songs for the Cryptids』には昨年リリースされた「頬杖」「幸せのまわり道」「Branches」に加え、テレビ東京ドラマ『RoOT/ルート』OPテーマとして書き下ろした新鮮な驚きを感じさせた疾走感溢れる「近頃」、映画『ルート29』主題歌の「Mirror」、The Beatles中期にも通じるコード感やアレンジ、ユニークなギターサウンドなどが耳を引く「Kids」の他、第二章に突入した印象の曲が並ぶ。ライブもツアーを開催するたびにほぼ全公演がソールドアウト。確実にキャパシティを上げ、2025年4月には東京・東京国際フォーラム ホールA、大阪・フェスティバルホールでの公演が決定している。また、甫木元空(Vo)は映画監督業も多忙で、『BAUS 映画から船出した映画館』が来春3月に公開。菊池剛はジャズピアニストとしての活動はもとより、小林私の楽曲アレンジという新たなアプローチの意外な仕事も見せてくれた。

近頃
Mirror
Bialystocks - Kids【Music Video】

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