WHITE SCORPION、新たな武器を手に“脱皮”を遂げて快進撃へ デビューから歩んだ一年の物語と涙の意味

WHITE SCORPION、ここから始まる快進撃

 WHITE SCORPIONがデビュー1周年記念ライブ『WHITE SCORPION 1st ANNIVERSARY LIVE〜追撃。~』を12月7日に竹芝ニューピアホールにて開催した。

 昨年12月7日に1stデジタルシングル曲「眼差しSniper」でデビューした、秋元康総合プロデュースによるアイドルグループのWHITE SCORPION。そのライブのサブタイトルが示す通りに、今回の『追撃。』は9月8日に時事通信ホールで行われた初ワンマン『初撃。』に続く公演であり、ホワスピがこの一年間で積み重ねてきた楽曲とパフォーマンスを披露する場、そしてスコピスト(ファンの呼称)との絆と夢物語で終わらない約束を再確認する時間でもあった。本稿では、昼夜にわたって行われたライブの昼公演(第1部)をレポートする。

 『初撃。』から約3カ月という期間を空けての開催となった今回の『追撃。』。会場にはデビューシングルの「眼差しSniper」から1stミニアルバム『Caution』までの巨大なタペストリーが飾られており、アニバーサリーライブとしてのグループの軌跡を辿る内容であることが開演前から伝わってきた。ただ、後述するライブ当日にリリースの6thシングル表題曲「I do love you!」とそのカップリング曲「純愛トースター」の2曲を加えてもグループの持ち曲は現在9曲というワンマンライブをするにはまだ少し足りない楽曲数。『初撃。』では、ホワスピと同じアイドルプロジェクト「IDOL3.0 PROJECT」から生まれたグループ・FINALIST改めRain Treeのステージも1曲挟んでいたため、尺的にはほぼ変わらない長さと言っていいだろう。

WHITE SCORPION(©OVERSE)

 第1部では「ホワスピXmas妄想デートカラオケ選手権」と題した企画や松任谷由実「恋人がサンタクロース」のアコースティック&アカペラアレンジでの歌唱といったクリスマスライブとしての要素も大いに加味した公演となっていた。ただ、それだけでは正直『初撃。』との違いはあまり感じられずに終わっていただろう。客席から驚きの声が上がるほどに、今回のライブの目玉のひとつになっていたのは、新たな演出が加わった楽曲パフォーマンスだ。

WHITE SCORPION(©OVERSE)

WHITE SCORPION(©OVERSE)
MOMO

 ライブ全体の口火を切ったのは、彼女たちがこの一年間で最も披露してきたであろう「眼差しSniper」。そのアウトロからシームレスに「雑踏の孤独」へと入っていくリミックスに乗せて、メンバーが各々のダンスセクションを挟んでいく。WHITE SCORPIONの武器と言えるのは、パフォーマンス力。それは日々のダンスレッスンだけでなく、この一年で毎週のように行ってきたリリースイベントやアイドルイベントでのステージの一つひとつが今に繋がっている――そう確信させるような、輝きを纏ったステージングだった。センターで最年少のHANNAの勇ましい煽りと呼応していくスコピストのコールも相まって、この2曲をライブの幕開けに持ってきたのは正解と言わざるを得ない。

WHITE SCORPION(©OVERSE)

 さらにライブ後半に披露された「動く唇」「非常手段」の2曲も通常とは異なるアレンジが目を引いていた。前者はフィンガーライトを指にはめた暗闇でのダンス。赤に光るフィンガーライトが“動く唇”を妖しく演出していた。そして、「非常手段」はメンバーのNICOが客席をとにかく煽りまくるというもの。ホワスピ加入前にも別のアイドル育成プロジェクトに所属していたNICO。煽りの尺や声量、言葉選びなど、改めてホワスピにおけるNICOの存在感が発揮されたパフォーマンスだった。

WHITE SCORPION(©OVERSE)

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