King & Princeを繋ぐまっすぐな信頼とリスペクト 『Re:ERA』で作り上げるふたりの物語

 先述した通り、このアルバムで描かれるストーリーのはじまりは2018年。それは、King & Princeがデビューした年でもある。プロモーション映像では「そして、3年後、2021年。ふたりはついに開発の糸口をつかんだのです」と続く。2021年といえば、グループとしてYouTubeチャンネルを開設したり、初の地上波冠番組『King & Princeる。』(日本テレビ系)が放送されたりと、グループとして大きな節目を迎えた年だった。

 「そして2024年。ふたりの夢は、大きく動き出すのでした――!」とあるのは、今年グループとしての新会社“King & Prince株式会社”を設立し、ふたりが共同で代表取締役社長となったことに繋がっているのではないか。永瀬風に言えば「社長さん」となったふたりが「可能な限り作る作品、プレーヤーとしても納得したものを世に届けたいと思って、一番いいのが自分たちの会社をつくることだと思いました」とファンに所信表明していた姿と、今回のアルバムで若き研究者として壮大な宇宙計画を練る姿とが、また重なるような気がした。

 宇宙とは、未知の象徴でもある。まだ誰も知ることのできない世界といえば、未来のイメージとも近い。King & Princeは、そんな未来を、新たな試みで彩ろうとしているのではないか。3つ目の試みは、CDリリースの前に10月14日からサブスクで配信がスタートするという新しい形だ。

 どんな結果が待ち受けているのかはわからない。しかし、だからこそ面白い。永瀬の「海人らしい世界観の素敵な楽曲だし、特典のほうもみんなで話し合って考えたので、お楽しみにって感じですね。曲も素晴らしいですから今回。めちゃめちゃいいんで! それを引っ提げてのライブもありますんで、10月14日から聴いて覚えていただけたらと思いますね」という軽やかな声色に、ふたりがどれだけワクワクしながら、このアルバムを創り上げたのだろうと想像できる。そんな結束力の高まっているKing & Princeが誘う『Re:ERA』の世界へ、早く足を踏み入れたい気持ちでいっぱいだ。

※1:https://www.kingandprince6th.jp/

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