BTS JUNG KOOK、センイルを祝して “ポップスター”と“黄金マンネ”として多くの人々に愛される理由
「僕は人に語るような話がない」とは、現在配信中のトラベルバラエティ『Are You Sure?!』(Disney+)で、ドライブ中にJUNG KOOKがJIMINに語った言葉だ。BTSには自らのストーリーを音楽にして伝える才能を持つメンバーが何人もいる。もちろん、JUNG KOOKも自分自身で音楽を生み出すスキルを持っているが、今の彼が最も重視しているのは「(他の人に)作られた曲を自分のものにすること」だそう。
そして「いろんな人に、いろんな曲を、僕の声で届けたいんだ」「だから僕が持っている才能を使って表現する役割を果たすんだ」と続けていたのが印象的だった。同時に、そのマインドだからこそ彼がポップスターとして多くの人に愛されているのだとも納得した。抜群の歌唱力と鍛え上げた肉体で魅せるパフォーマンスは、誰が見ても研鑽を積み上げてきたことがわかる。そのステージングの完成度が高まるほどに、人々を圧倒する厳しさが滲み出るものだ。
しかし、JUNG KOOKの表現の軸にあるのは、「自分をわかってほしい」という思いよりも、「人々に聞いてほしい」という願いにも近い。その曲の魅力を最大限に表現する歌声を探し、動きを模索していく過程は、自分自身の挑戦でありながらも、音楽と人々を繋ぐ媒介者になっているような懐の深さすら感じさせるのだ。もしかしたら惜しみなく生歌を披露してくれる姿も、そんなマインドから来ているのかもしれない。彼はバラエティ番組に出演したときにも、そしてライブ配信でもよく歌を口ずさむ。自身の持ち歌のみならず、他のアーティストの楽曲も楽しんで歌うのだ。ひょっとしたらJUNG KOOKを通じて、音楽の楽しみ方が広がったというARMYも少なくないのではないだろうか。
『JUNG KOOK: I AM STILL』の予告編映像のラストにある「やっぱりファンのみなさんがいてこそ楽しいよね」の言葉が象徴しているように、そんなARMYとの交流を通じて、JUNG KOOK自身も自分を満足させることと、求められている声に応えていく心地よさのバランスを知っていった。そんな1年だったのではないだろうか。
毎年、9月1日にはセンイル(誕生日)配信をしてきたJUNG KOOK。今年は兵役中とあって実現は難しいかもしれないが、そんな時こそアーカイブ動画を見返すチャンス。2022年にはJINとケーキでお祝いした後、カラオケ配信となったこともあった。そして2023年は多忙を極める中、練習からの帰宅後すぐにカメラをつけて屈託のない笑顔でトランプのマジックを見せてくれたことも。
満足を知らないグローバルポップスターの風格と、「大きくなったな」と思わず目を細めたくなる黄金マンネの愛らしさ。誕生日を機に、JUNG KOOKならではの魅力の振れ幅を改めて楽しんでみてはいかがだろうか。
※1:https://magazine.weverse.io/article/view/825?lang=ja&artist=BTS
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