YONA YONA WEEKENDERS、祝福と感謝が溢れた夜 メジャーデビュー3年迎えた「ヨナの日」ワンマン

YONA YONA WEEKENDERS、“ヨナの日”レポ

 4月7日、通称「ヨナの日」はYONA YONA WEEKENDERSにとってメジャーデビューを果たした特別な記念日だ。2021年のデビューからちょうど3年を迎えたこの日、彼らは渋谷・Spotify O-EASTでワンマンライブを開催。昨年の恵比寿LIQUIDROOMに続いて行われたアニバーサリーライブは、祝福と感謝が溢れる、最高の雰囲気の一夜となった。

YONA YONA WEEKENDERS
磯野くん (Vo/Gt)

 彼らのライブに欠かせないものといえばお酒、というわけで、ステージには楽器とともに酒が並べられた冷蔵庫がいくつも置かれている。そこに登場した磯野くん(Vo/Gt)がビールの缶をプシュッと開けるとパーティの始まりだ。「皆さん、踊れる準備はできてますか? 飲める準備はできてますか?」という声にすでにできあがりつつあるフロアから歓声が飛ぶ。そして磯野くんによる乾杯の音頭とともに、メジャーデビュー曲「いい夢」がスタートしていった。磯野くん、キイチ(Gt)、スズキ シンゴ(Ba)、小原“Beatsoldier”壮史(Dr)に、サポートの高橋遼(Key)、西恵利香(Cho)を加えたバンドから、ご機嫌なグルーヴが溢れ出す。続いて「君とdrive」が鳴り出す頃には、フロアもすっかりひとつに。場内が最高のバイブスで満たされていった。

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キイチ(Gt)

 「Lonely Times」と「明るい未来」を終え、「本日はお日柄もよく……」と結婚披露宴の来賓みたいな挨拶を始める磯野くん。ここでドラムセットの前に置かれた謎の箱のようなものを紹介する。じつはこれ、日暮里のクラフトビール醸造所「OKEI BREWERY」から特別なこの日のために贈られたビールサーバーだという。さっそくメンバーがグラスにビールを注いでいく中(それにしても、ステージ上にビールグラスとビールサーバーが置かれているというのは楽しそうすぎる)、磯野くんは「特別な日なので」とおもむろに「すみません、ビールいいですか?」とどこかに呼びかける。すると舞台袖から「一番搾り」のサーバーを背負ったビールガールが登場。野球場とかでビールを売ってくれるあの人たちである。そしてビールを注いでもらってぐいっと呷り満足げな磯野くんである。

YONA YONA WEEKENDERS
スズキ シンゴ(Ba)

 「今日はゲストボーカルはいません!」と宣言し(昨年のこの日のライブではthe band apart・荒井岳史、元bonobos・蔡忠浩、クラムボン・原田郁子という豪華すぎるゲストが登場したのだ)、その代わりに、ということでホーン隊を呼び込む磯野くん。彼らを加えたスペシャルな編成で「SUI SUI」「遊泳」と楽曲を重ねていく。ホーンの音色がグルーヴを一層引き立て、フロアから巻き起こったシンガロングとともに心地よいムードを作っていく。続く「1989's」では〈na-na-na〉のコーラスにオーディエンスの手が揺れる。そこから突入した軽快なロックンロールナンバー「Ice Cream Lovers」でもフロアは大盛り上がり。キイチも飛び跳ねながらギターを弾き、会場の空気を一気にアップリフトしていった。

小原“Beatsoldier”壮史(Dr)

 ここで再びMC。磯野くんは新曲「寿司と酒」をリリースしたことを告げ、窪塚洋介と共演したMVの撮影を「すごい時間でした……」と振り返る。そしてそのMVの中でも登場していた窪塚が公式アンバサダーを務める日本酒「福霧」をもらったことを報告すると、その場で封を開け始める。ステージでお猪口に日本酒を注いで乾杯をするバンドは見たことがないが、どうにも美味しそうである。しかもその日本酒のチェイサーにビールをぐいっと流し込む磯野くん。もはやライブか飲み会か、どっちでもいいのだが、その境界線は限りなく失われている。そしてその窪塚から特別に寄せられた曲振りコメント音声に続いて「寿司と酒」を披露。絶頂状態のまま、ライブは後半戦へと突き進んでいった。

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