有華のラブソングはなぜ女性から支持される? “恋すること”を全肯定するポジティブなメッセージ

有華

 有華が新曲「告うた」を2月28日に配信リリースした。「告うた」は、恋愛リアリティショー番組『恋する♥週末ホームステイ 2024冬』(ABEMA)の主題歌。高校生の男女が限られた時間の中で恋愛模様を繰り広げる番組内容に沿った、想いを伝えたい人を勇気づける告白ソングとなっている。

 有華はこれまでにも、さまざまなラブソングを世に送り出してきた。なかでもSNSを中心に大きく話題を集めたのが、「Partner」と「Baby you」である。2022年に発表した「Partner」は、2024年2月時点でSNS総再生回数が13億回、MV再生回数は1,300万回を突破。昨年1月にリリースしたメジャーデビューシングル「Baby you」は、『TikTok上半期トレンド大賞2023』のミュージック部門賞を受賞した。さらに、Billboard JAPANが発表した2023年の上半期“TikTok Songs Chart”で、「Baby you」は4位にランクインしている。

有華「Partner」Music Video

 有華のファン層は8割が女性なのだという。なぜ、彼女の恋愛ソングは多くの人、とくに同性に支持されるのか。まず、TikTokなどのSNSをきっかけに注目されている点を踏まえれば、楽曲における言葉のキャッチーさがリスナーを惹きつけていることが考えられる。例えば、「Partner」の〈I…I Love you Baby〉〈愛 … 愛してる〉という“アイ”の繰り返し、「Baby you」の〈好き好き好き 好 Kiss me baby〉というリズミカルなフレーズは、一度聴いただけで耳に残るし、つい口ずさみたくなってしまう。

有華「Baby you」Music Video

 加えて、歌詞はとてもストレート。“好き”という感情を別の言い方で表現するアーティストも多いが、彼女の場合は〈好き〉〈愛してる〉と真っ直ぐに伝える。「告うた」でも、〈あなたのことが好きで好きなんです〉〈世界中で1番 大好きなんです〉という直球フレーズが使われており、自身の恋愛体験と重ねて、気持ちを代弁してくれているように感じる人も多いだろう。

 こうしたキャッチーさやストレートな歌詞表現がフックとなり聴き始めると、さらなる楽曲の魅力に気づかされる。MVのコメント欄を見ていくと、「可愛い」「中毒性がある」といった内容の他、「恋を頑張ろうという気持ちになれる」「自然とハッピーになる」といった、楽曲を聴いて前向きにさせられたという声も多い。これは、彼女の楽曲に“恋することの楽しさ”といった、恋愛についてのポジティブなメッセージが込められているからではないだろうか。

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