CUBERSと共に過ごす最後の冬 愛と笑顔で埋め尽くされたラストツアー東京公演

『LAST WINTER CUBERS “2015-2024”』レポ

 CUBERSと共に過ごす最後の冬、東名阪ツアー『LAST WINTER CUBERS “2015-2024”』の初日、1月14日の東京公演を観た。昨年6月の解散発表からおよそ半年間、LAST SUMMER→LAST AUTUMN→LAST WINTERと、最後の季節を一つずつ走り抜けてきたCUBERS。しかし悲しみや湿っぽさのカケラもなく、前向きでエネルギッシュな活動を見せてくれている。最後のツアーも明るい笑顔でとことん楽しもう。恵比寿ザ・ガーデンホールを埋めたファンの思いはきっと一つだ。

CUBERSライブ写真(撮影=上溝恭香)

 ステージ後方には「LAST WINTER CUBERS」と書かれたバックドロップが1枚だけ。ほかに何もないシンプルな舞台が、5人が登場して踊り出すだけで華やかな劇場に変わる魔法。ソロダンスをたっぷり見せるオープニングで観客全員を椅子から立ち上がらせると、「SHOOTING STAR」「For Good」「Beautiful world」と、CUBERSらしいファンキーなスパイスを効かせたダンスチューンと、メロディアスなボーカル曲をたたみかけて勢いに乗る。特にTAKAがメインをつとめる「For Good」は、CUBERS解散に寄せたTAKAの思いをたっぷりと詰め込んだ歌詞が沁みる。しかし感傷にひたるのはまだ早い。お揃いの赤と黒のライダースジャケットがかっこいい。お楽しみはこれからだ。

 

 おなじみの自己紹介、からのMCタイム。「さっきLAST SUMMER CUBERSって言っちゃった(笑)」というTAKAに、すかさず「そのくらいここが暑いってことですよ」とフォローする末吉9太郎。抜群のコンビネーションでトークも絶好調、そのまま「Five Step」へなだれ込むと、そこから始まるノンストップのダンスタイム。体を張った側転、跳び箱、回転パフォーマンスでぐいぐい飛ばし、「それじゃ、よろしく」「なんなんだろう」はクラップで盛り上げ、メロウなR&Bチューン「Wonderland」でちょっと一息。と思ったら「ワンダーパレード」で再びテンポアップしてコブシを振り上げ、「神様は忙しい」はさらにスピードを上げ、倍速バージョンの振付はもはや人間わざの限界ギリギリ。かっこいいけど笑っちゃう、CUBERSらしいチャレンジにみんな大喜びだ。

 ライブ前半と後半の真ん中、ステージに誰もいない着替えタイムも無駄にしないのがCUBERS。5人の影アナによるコール&レスポンス、春斗の「アキシマー(昭島)」、9太郎の「食費は抑えろ推しに積め」を、みんなが嬉しそうに叫んでる、なんて平和な世界。さらにリズム遊びで盛り上げて、一気に飛び込む後半戦は「人生Heyday」から。右が赤、左が紺、バイカラーに染めたダブルのスーツに着替えた5人が、猛烈ハッピーなビートに乗ってガンガン飛ばす。優がメインをつとめる「27CLUB」は、ハードなミクスチャーロックの攻撃的サウンドに乗せて、めちゃくちゃ気合の入ったシャウトを聴かせる優の独壇場。続く「PEOPLE GAME」も、ラウドなギターがうなりをあげるロック+EDMチューン。刹那的で狂騒的、CUBERSのロックな側面を全開にして、パーティーはそろそろ終盤へ。

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