Hey! Say! JUMP、デビュー17年目の煌びやかなステージ 東京ドームで飾った2024年の幕開け
「今年一発目、声出せ!」ーー2023年11月にデビュー17年目に突入したHey! Say! JUMP。4大ドームツアー『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2023→2024 PULL UP!』2024年1月1日の東京ドーム公演では、時に拳を突き上げて歌う力強さもあれば、時に花のように舞い踊り、上品さと華やかさをまとうなど、巨大なセットを背にメンバー8人で希望に満ちたステージを届けた。
開演を待ちきれないファンからの“JUMPコール”に包まれる会場。開演時間になり会場が暗転すると、コールは悲鳴のような大歓声に変わった。同時に会場一面にペンライトの海が広がり、メンバーを迎える。
Hey! Say! JUMPは山田涼介、知念侑李、中島裕翔、有岡大貴、髙木雄也、伊野尾慧、八乙女光、薮宏太の8人構成。2023年12月6日リリースの10枚目のアルバム『PULL UP!』を携えた今回のツアーは、2023年12月23日のバンテリンドーム ナゴヤを皮切りに、2024年1月14日の福岡PayPayドームまで全4都市11公演で51万5000人を動員する。
メインステージには全長16メートルに及ぶ巨大な木のセット。その大木から伸びる枝は、上へ成長し、伸びていく=PULL UP!を連想させる。ステージ中央には高さ14m×横幅50m(50インチテレビ約1000個分)のメインLEDが設置され、メンバーカラーの矢印が上に伸びたり、花を咲かせたり。「PULL UP!」というコンセプトはもちろん、楽曲の世界観とも連動しながらステージを彩った。今回は「17年目からも勢いを加速させ、PULL UP!していく」というアルバムコンセプトからコンサートの骨子まで有岡が中心となって演出。またFC会員に向けて、事前にライブをより楽しむための動画を公開するなど、ファンへの手厚いサポートも欠かさない。
薮が「東京公演最後だぞ、騒げるか?」と呼びかけると客席から歓声があがる。右手を高く掲げた八乙女、力強い拳を見せた中島と熱い歌唱が続く。さらに山田が「声出せー!」と煽り、元気よく応えるオーディエンス。
会場を照らすのはセットのカラフルな照明。淡い光のグラデーションから強い光と楽曲と連動しながら美しくステージを彩った。絶え間なく続く楽曲に、メンバーの煽りも加速。有岡の「ラストだぞー!」「盛り上がっていこうぜ」の掛け声で会場にはさらなる一体感が生まれた。中島が歌詞の一部を「東京」に変える特別な演出に沸き、山田も「みんなで一緒に踊ろうぜ!」と誘う。髙木の「みんな今日は会いに来てくれてありがとう。2024年最初のデートをしましょう」という言葉で一気に甘いムードになるなど、8人がそれぞれにオーディエンスを翻弄する。
メインステージから会場の中央のムービングステージへの移動中も、変わらぬ歌唱とダンスを披露するメンバー。山田のウインクに黄色い声援があがるなど、冒頭から会場のボルテージは上昇。この没入感のあるステージングには彼らの16年のキャリアが詰まっていた。
八乙女が「東京盛り上がっていますか?」と声をかけてMCタイムへ。薮がこの日夕方に起きた能登半島地震の一報を受けてファンを気遣う場面もあった。
また、髙木がグループ公式Instagramに公開されたカウントダウン動画について「一緒にカウントダウンしてくれた?」と甘い雰囲気で呼びかけると、中島も「昨日の動画みて一緒にカウントダウンしてくれたよって人?」と続け、八乙女が「今日、あれも見た? インスタライブ。スーパー自由なJUMPでした」とにこやかに語りかける。
ここで有岡に異変が。「誰だ!? 俺のコップに知らないやつ入れたのは。色がおかしい」と訴える。有岡がボトルを見せると、中には黄色い液体が入っていた。「匂いを嗅いでワンチャンリンゴジュースだと思って飲んだら全然ちげぇ!」と泣きそうな声になると有岡は「山田ーーー!」と叫び、「新年早々やりやがったな!」と追及すると会場からはどっと笑いが起こる。
そのまま有岡が「推理しよう!」と切り出し、「犯人はこの中にいる!」と声を張ったものの、「……あんまり盛り上がんねーな」と自虐的に回収して笑いを誘い、ここから有岡が探偵に扮して推理ドラマさながらの展開に。
一人ひとり話を聞いていくが、なかなか犯人が見つからないところで急展開を見せる。伊野尾は「最後のキメゼリフお願いしますよ」と促してカメラを誘導し、有岡が「犯人は……犯人はあなただ!」とカメラに指をさすと、犯人を山田だと特定した。その後もひと騒動ありつつ、山田は「とりあえず犯人俺なんだけどさ」と会話の流れでさらりと自白。この件をマネージャーに頼んだことなど事の顛末を語り始め、他のメンバーからも事実が明かされた。
MCではこうした全員による仲睦まじいやりとりが見られ、お互いのコメントにツッコミを入れるなど、積極的にトークを交わす姿勢が印象的だった。そして衣装替えを経て後半がスタート。