トゲナシトゲアリ、聖地で告げた『ガールズバンドクライ』の幕開け アニメやワンマンに高まる期待
東映アニメーションとagehasprings、ユニバーサルミュージックの3社が手掛けるガールズバンドプロジェクト『ガールズバンドクライ』の劇中バンド・トゲナシトゲアリが、12月20日に川崎・セルビアンナイトにて開催された『Get to KAWASAKI 2023』に出演した。
本プロジェクトはリアルバンドとアニメを連動させた展開が大きな特徴で、2023年4月に始動して以来、オリジナル楽曲のリリースやMVも続々と公開。中でも、8月に公開された「爆ぜて咲く」のMVが1000万回再生を突破するなど、大きな注目を集めている。
本公演は作品の舞台でもある川崎での開催。トゲナシトゲアリにとってのホームタウンということもあり、メンバー、観客共に特別な思いを持って臨んだライブだった。SEが流れると同時に会場全体に大歓声が響き渡り、一気にフロアの熱量が高まる。メンバーが一人ずつ登場し、ドラムの前へ集まると円陣を組んで改めて気合いを入れる。
理名(Vo/井芹仁菜役)が小指を立てた手を高く掲げると、「傷つき傷つけ痛くて辛い」からライブはスタート。最初から新曲で勝負を挑む彼女たちの表情からは、緊張と覚悟が伝わってくる。美怜(Dr/安和すばる役)のタイトなドラムの音に、凪都(Key/海老塚智役)の流れるようなキーボードが重なり、中毒性のあるリズムを生み出す。観客は「オイ! オイ!」と叫びながらジャンプを繰り返し会場を揺らす。続けて「気鬱、白濁す」を投下。疾走感溢れるメロディと透明感のある伸びやかな歌声が会場中に響き渡り、観客の心を揺さぶった。
MCでは、「川崎が聖地なので特別な気持ちです」と今日の意気込みを語る理名。「緊張してます……」と正直な気持ちを吐露すると、フロアからは温かい拍手がおくられる。そんな優しいムードを打ち破ったのは3曲目の「理想的パラドクスとは」。苦悩や葛藤を綴った歌詞のこの曲では、シリアスな雰囲気を表現しダークな世界へと誘う。さらに、「黎明を穿つ」でその切実さはより強くなり、厭世的なメッセージを叫ぶ。曲の中盤では、夕莉(Gt/河原木桃香役)と朱李(Ba/ルパ役)がステージ中央で向かい合わせになって演奏し、観客をわかせる場面も。