日向坂46 平尾帆夏&清水理央、四期生の高まる結束 初参加アルバムに込めた“全力で挑む決意”
日向坂46が約3年ぶりとなる2ndアルバム『脈打つ感情』を11月8日にリリースした。キャプテン佐々木久美がセンターを務め、前を向く気持ちを高らかに鼓舞するリード曲「君は0から1になれ」も話題になったばかり。これまでのシングル曲に加え、充実の期別新曲も収録され、この3年間の活動の集大成のようなアルバムに仕上がっている。
そんな2ndアルバムについて、四期生の平尾帆夏、清水理央にインタビュー。まだ表題曲への参加経験はないが、昨年9月の加入から1年以上が経過し、グループに少しずつ新たな彩りを加えてきた四期生。そして、乃木坂46五期生、櫻坂46三期生と挑む新たなステージ『新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za』の真っ只中で四期生が届ける新曲こそ、平尾がセンターを務め、ストレートな上昇気流が伝わってくる「ロッククライミング」である。この1年間の振り返り、『新参者』に懸ける想い、そして「ロッククライミング」を中心に『脈打つ感情』の収録曲について、平尾、清水に語ってもらった。(編集部)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】
【オリジナル動画】平尾帆夏&清水理央、お互いの好きなところ
「12人で一緒に進んでいきたい気持ち」(清水)
──四期生の皆さんは9月21日で日向坂46メンバーになって丸1年が経過しました。
清水理央(以下、清水):あっという間でしたね。
平尾帆夏(以下、平尾):人生で一番早く過ぎた1年間でした。
清水:早かったけど、「まだ1年しか経ってないのか」という気持ちもあって。この1年でたくさんの嬉しいこと、つらかったことを経験してきたから……。
平尾:しかも、初めてのことばかりだったし。
清水:全部初めてのことだったので、本当に濃厚な期間でした。
──お二人にとって、この1年で一番大きかった壁は何でしたか?
清水:私は『おもてなし会』(2023年2月11日・12日開催)かな。「ブルーベリー&ラズベリー」(四期生初のオリジナル曲)を初めて披露したツアーや『ひなくり2022』を除くと、おひさま(日向坂46ファンの総称)の前で四期生だけでパフォーマンスをする初めてのタイミングだったので、リハーサルの期間中からすごく不安で。それこそ私はMCを担当させていただいて、加入以前から人前で話すこともあまり得意ではなかったので、本当に緊張しました。
──そこを乗り越えたことで、自分の中でひとつ掴めたものもあるのではないでしょうか。
清水:そうですね。今回の『Happy Train Tour 2023』(2023年8月30日から12月10日まで開催)でもMCを任せてもらうパートがあったんですが、そこでは『おもてなし会』の頃と比べてスラスラと、自分の言葉で話せるようになってきたというか。なので、ちょっとずつだけど成長できていたらいいなと思っています。
──なるほど。平尾さんはいかがですか?
平尾:壁は本当にこの1年たくさん乗り越えてきたんですけど、正直なところ今が一番の壁だなって思っています。というのも、この11月から四期生だけで『新参者(LIVE at THEATER MILANO-Za)』というステージをさせていただくことになって。そこでは同じぐらいの時期に加入した乃木坂46五期生さんや櫻坂46三期生さんもパフォーマンスをするので、比べられる機会がここからさらに増えるかなと思うんです。私たち四期生は自分たちだけの強みをまだ手に入れられていない気がしているので、ここから一番大きな壁に挑むタイミングなのかなとすごく感じています。
清水:確かにそうだね。
──以前、平尾さんにインタビューした際、近い時期に各グループに加わった乃木坂46五期生、櫻坂46三期生のことを意識するかという話をしたことがありましたよね(※1)。清水さんはほかのグループの一番若い世代のメンバーのことは意識しますか?
清水:やっぱり、乃木坂46五期生さんや櫻坂46三期生さんに負けられないという気持ちは常に持っていますし、乃木坂46五期生さんも櫻坂46三期生さんも自分たちだけの強みを持っていらっしゃるように私たちには見えていて。なので、『新参者』を通して「日向坂46四期生もまだまだここからだぞ!」というところを、おひさまの皆さんにもほかの坂道グループのファンの方々にも示せたらいいなと思っています。
平尾:でも、勝ち負けにこだわるのではなくて、自分自身と向き合いながら成長していきたいなと思います。もちろん、ほかの2つのグループは目指さないといけない存在ではあるんですけど、ライバルという意識ではなくて、私たちがしっかり成長しないといけないなっていう気持ちのほうが強いんです。
清水:お互いに刺激を与え合って、切磋琢磨できるような関係になれるのが一番だよね。
──それぞれが強みを獲得して輝いていけば、アイドルシーン全体の盛り上がりにも繋がっていくでしょうからね。では、この1年で自分の中で大きな変化を感じた瞬間はありますか?
平尾:私は、今回の『脈打つ感情』のために制作した四期生曲「ロッククライミング」でセンターに立たせていただくことになったことが、またひとつ変わったタイミングだと思います。これまでの四期生楽曲ではずっと後ろで踊っていたので、もちろん場所的にも大きく変わったんですけど、今までは自分のことだけで精一杯だったところを今度はもっと周りを見なくちゃいけない立場に変わったので、最近ちょっとだけ意識が変わりつつあります。
──ここから振り入れをして、お客さんの前で披露する機会を積み重ねていくことで、その変化がより明確になってくるのかもしれませんね。
平尾:そうですね。現時点(取材は10月初旬)ではファンの皆さんに私が四期生曲のセンターだと発表していないので、まだ全然実感がない状態なんですが、これからさらに成長していけたらと思います。
清水:私は四期生最初の楽曲「ブルーベリー&ラズベリー」でセンターをさせていただいて、そのときは「頑張ろう、進もう」という前向きな気持ちだけで頑張っていたところがあったんですけど、最近その頑張ろうという気持ちだけじゃなくて、落ち着いて四期生全体を見ようという考えも芽生えてきたような気がしていて。「ブルーベリー&ラズベリー」の期間(収録シングル『月と星が踊るMidnight』リリースタイミング)は「みんなの前に立って引っ張っていくぞ!」みたいな姿勢だったんですけど、最近は「この12人で、一緒に進んでいきたい」という気持ちに、徐々に変化しているんです。たぶんいろんな経験を積んだことで心の余裕がちょっとできたから、そういうふうに考えられるようになってきたのかなと思います。
──今はお二人とも、1年前は想像もしていなかった場所にいると思いますが、もし1年前の9月21日の自分に何か声をかけてあげられるとしたら、どんなアドバイスをしたいですか?
平尾:1年前の自分かあ……「そのまま頑張っていたら、見てくれている人はいるよ」とすごく伝えたいです。私はみんなを引っ張って活躍するようなタイプではなくて、最初の頃は「自分はここにいる意味があるんだろうか?」と悩むことも少なくなかったんですけど、この1年間前向きに、上だけを見てがむしゃらに活動してきたことで少しずつ前進することができて。それこそ今回のセンターだったり、単独でラジオ番組(10月7日からスタートしたエフエム山陰『日向坂46 平尾帆夏のひら砲らじお』)をさせてもらうことになったので、「そのままがむしゃらに頑張っていたら、好きと言ってくれる人もいるし、認めてくださる方もたくさんいるよ」っていうことだけは伝えたいです。
清水:私は昨年の9月21日の時点では、日向坂46の一員になった実感がまだなくて。そこから1年経ってみて、楽しいことももちろんたくさんあったんですけど、つらいこととか挫折もたくさんあったので、「楽しいことだけじゃないよ」ということは伝えてあげたいです。1年前の私はこんなに厳しい世界だと思っていなかったので、「だから、頑張って!」と(笑)。
平尾:1年後の自分に「楽しいことだけじゃないよ」って言われたら、私は怯んじゃうよ(笑)。あと、私は「大好きな濱岸(ひより)さんと一緒にごはんに行けるよ!」って教えてあげたい。
清水:確かに! 私も「(金村)美玖さんとちょっとでも仲良くなれました!」って報告する!(笑)
平尾:「そういうご褒美も待っているから頑張れ!」と伝えてあげるのが一番かな。
──厳しいことって経験してみないことには具体的にわからないですし、それだけを伝えても1年前の自分はポカーンとしてしまうかもしれませんよね(笑)。さて、11月8日に2ndアルバム『脈打つ感情』が発売されましたが、前作以降の約3年を総括するような内容になっています。
平尾:このアルバムはひとつの区切りというか、すごく大事なタイミングに発表するアルバムなのかなと思っています。
清水:アルバムには私たちが加入する前からの曲がたくさん収録されていて、そういう大好きな曲と一緒に私たちの四期生楽曲も入れさせていただいていることがすごく光栄ですし、ありがたいなと思います。
──自分たちも日向坂46の歴史の一部になれたってことですものね。
清水:それこそ、1年前の自分には想像もできなかったことのひとつです。