Novel Core、日本武道館公演まで突き進む覚悟の一夜「もう後戻りはしません」 初の対バンツアーレポ
10月18日、東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にてNovel Coreが初の対バンツアー『WHAT'S THE ROCK TOUR vol.1』のファイナル公演を行った。
開演前、Novel Coreによる影アナが流れたと思うや否や、大きな歓声が巻き起こる。ステージに目をやると、本人が登場。ツアータイトルの意味を「“完全ボーダレス”というのをテーマに掲げさせていただきまして。俺が思う“ROCK”はジャンルじゃなくて、いろんなバックグラウンドを持った、いろんな音楽を聴いて育ってきたまったく違う人たちが同じ場所に集まって同じ音楽で体を揺らして、ジャンプして、叫んで、発狂して、『楽しかった!』って言えるその瞬間、場所、集まったあなたたちそのものです」と説明すると、さらに大きな歓声が会場に鳴り響いていく。
軽く声出しをし、Novel Coreの「最初のアーティストはyama!」という呼び込みでステージにはお馴染みの白い衣装を身にまとったyamaが登場。「色彩」、「あるいは映画のような」で一気に客席を温めると、「yamaです。今日はよろしくお願いします。楽しんでいきましょう!」と挨拶。さらに「(Novel Coreとはこれまで)面識はなかったんですけど、お声掛けいただいて」「著名人の方で“yamaが好きだ”って公言してくれる方、少なくて。とても嬉しいです」と話し、拍手を誘った。イエローの照明にステージが包まれると「いぶき」へ。さらに「a.m.3:21」、「Oz.」、「新星」と一気に披露していく。会場中に広がっていく透明感ある歌声に思わずうっとりしてしまうほどだ。
「体力をyamaで全部使い切ってほしいと思いますが、よろしいでしょうか」とニヤリとしてみせると、「桃源郷」、「麻痺」とノリのいいナンバーを次々と披露していくyama。それに応えるかのように観客の手が上がっていたのが印象的だった。さらに、Novel Coreが好きだという「くびったけ」、そして「春を告げる」とヒットナンバーが続き、歓声がさらに大きくなると「ありがとう」と笑顔を見せる。「たまにはインプットしたいなと思う瞬間があったりするんですけど、ライブがインプットになるなって思ったりしますね。皆さん一人ひとりの表情だったり、いただけるエネルギーがあって、それが糧になっているので。生きがいですね」と語り、ラストスパートへ。自身が作詞作曲を手がけた楽曲「ストロボ」、「slash」で唯一無二の存在感を見せつける。思わず圧倒されていると、「ありがとうございました。このあとも楽しんでいってください!」とスマートにステージを去っていった。
ステージ転換が終わると、早々にステージに登場するハウスバンド・THE WILL RABBITSの面々。黒い衣装にサングラスを掛けたNovel Coreもステージに登場し、「始めようぜ、東京!」と声を上げる。歓声が沸き上がったものの、「あれ? 俺の耳が悪いんですか? そんなもんですか、東京!」「yamaさんもヤバかったけど、俺のために体力取っておいてくれたの?」「見せてくれよ、東京!」と煽る、煽る。そんななか、まずは「BABEL」で会場を揺らし、続けて2018年リリースのインディーズデビュー曲「Metafiction」へ。ステージ中央のお立ち台に足を掛け、熱いパフォーマンスを繰り広げていく。会場からの歓声に「最高やんけ。じゃあプレゼントに、久々の曲でもやろうか」と満足そうな表情を見せると、メジャー2ndアルバム『No Pressure』収録の「TROUBLE」を披露。すでに会場の高まりは最高潮かと思うほどで、Novel Coreが客席を覗き込むような仕草をしただけで悲鳴に近い声援が鳴り響いていた。「yamaさんはもちろん、とんでもねえ怪物を呼んじまったな」と不敵な笑みを浮かべると、「FREAK PARADE」がスタート。「ここからが本番だぜ?」と、続けて「JUST NOISE + Stronger MASHUP」、そして「iCoN」とオープニングパートを一気に駆け抜けていった。
サングラスを外して「Novel Coreです、よろしく!」と挨拶をしたNovel Coreは、「『TROUBLE』で歌詞を飛ばしました!」と告白。これもライブならではのお楽しみだ。そのままDJ KOTAが流すビートに合わせてクラップの練習をすると、「独創ファンタジスタ」へ。まだまだ勢いは止まらない。クラップと掛け声で一体感を高めた後は、「こういう時は、笑顔でみんなでハイ、チーズ!」と「BYE BYE」が続いていく。ステージを駆け回りながら全力で楽しむNovel Coreの姿に、観客もタオルを回しながらジャンプ! 筆者が座っていた2階席がこの日いちばん揺れ、思わず笑ってしまうほどの盛り上がりであった。さらにTHE WILL RABBITSメンバーとの掛け合いも見せた「WAGAMAMA MONDAIJI」、「A GREAT FOOL」が続き、観客に手を下げる暇を与えない。
これでもかと言うほど盛り上がっている会場に向かって、「疲れてきたんじゃない?」と問いかけるNovel Core。すると、「フリースタイルでもやろうか?」とフリースタイルラップを披露。スキルフルなライムや「BMSGのトレーニー、TAIKIたちも観にきているらしい」とサラッとリリックに入れる即興力に驚愕しているとサウンドがストップする。事前に聞いていたセットリストには、「DOG -freestyle-」とあったため変更されたのかと思っていると、「フリースタイルラップなんてやっちゃったからさ、ラッパーの血が騒いじゃいました。ラップしていいですか?」と、あらためて「DOG -freestyle-」をスタートさせた。バチバチのラップを見せつけ、「SORRY, I'M A GENIUS」のイントロが流れると「ラップが上手くて本当にすみません。日本にいる22歳でいちばんラップ上手いよ、俺」と言うNovel Core。まったくもっておっしゃる通りすぎる。さらに、2コーラス目はドラムのリズムに合わせて高速ラップを披露。「SKY-HIのモノマネしてみました〜」とさらりと言ってのける姿は、見紛うことなき“GENIUS”だ。