Kアリーナ横浜はどんな会場? 世界最大級の音楽特化型アリーナのステージや音響設備、ミュージックテラスにも注目
神奈川県横浜市の横浜みなとみらい21地区に建設されたKアリーナ横浜が、9月22日にマスコミ向けに公開された。
9月29日に開業するKアリーナ横浜は、世界最大級の音楽特化型アリーナ会場で座席数は2万33席となる。アリーナ(LEVEL1)のほか、ロアースタンド(LEVEL3)からミドルスタンド(LEVEL5)、アッパースタンド(LEVEL7)までの3層構造のスタンド全席がステージ正面を向いた扇型の形状になっており、アーティストの表現を真正面から体感することができる。音楽アリーナとしては、ぴあアリーナMMが1万人収容、多目的・スポーツ施設を入れると、さいたまスーパーアリーナ(アリーナモード)が1万7000人収容となるが、扇型ということもあってか、ほか会場と比べてもステージまでの距離は均等に近く感じられた。
また、今回の内覧ではVIPエリア(LEVEL6)内にある「VIP BOX Vルーム」と「バルコニーシート」が開放された。ラグジュアリーな空間で、特別な鑑賞スタイルを提供する専用フロアとなっている。
内覧での合同囲み取材には佐藤繁氏(株式会社ケン・コーポレーション 代表取締役会長)、中川堅悟氏(株式会社ケン・コーポレーション 代表取締役社長)、田村剛(株式会社Kアリーナマネジメント 代表取締役社長)が登壇。そこで強くアピールしていたのは、音響設備だ。ハイクラススピーカーの「L-ACOUSTICS」Kシリーズをアリーナのおよそ200箇所に設置し、全席に迫力ある音を届ける。佐藤氏はクラシックコンサートから、アニメイベントまで多様な公演に応えられる施設になるとして、「これと同じようなアリーナをみなさんが目指していくことによって、日本の音楽文化がより一層発展する、日本が音楽文化を世界に発信できる国になる、そういう思いで作りました」とKアリーナ横浜にかける思いを明かす。
また、ファブリックシートは吸音も兼ねており、会場内の壁面にも多くのカーテンが吸音用として採用されている。さらに5mを誇る厚い壁もあり、会場内のホワイエにいても、中の演奏は聴こえないほどの防音性となっており、当然外への音漏れは一切ない。また、館内には全11箇所の売店を常設。「Lounge 5」は約400席の飲食スペース、「Arena Bar 7」には横浜の美しい夜景を眺めることができる120席が用意されている。
Kアリーナ横浜のこけら落とし公演を担当するのは、横浜出身のゆず。9月から12月までは「Kアリーナ横浜グランドオープニングシリーズ」と題して、多彩なジャンルのライブやコンサートが開催されるが、年内はすでに1日も空いてないという。来年は約70%、 再来年も約50%が埋まっていると佐藤氏は明かし、韓国をはじめ海外からの問い合わせも多く受けているとのこと。
Kアリーナ横浜だけでなく、隣接するホテルのヒルトン横浜が9月24日に開業、Kタワー横浜がテナント入居より順次開業していく。これら一体の、音楽と飲食、エンタメを同時に楽しめる空間は「ミュージックテラス」と名付けられ、周辺の4つのイベントスペースも揃っている。オープニングシリーズ期間にはこの広場も活用されていく。