乃木坂46 五百城茉央、冨里奈央、中西アルノ……井上和だけじゃない、グループを躍進させる鍵となる5期生メンバー
5期生曲で初センターを飾る冨里奈央はアンダラの柱に
冨里奈央は、33rdシングル収録の5期生曲「考えないようにする」で初のセンターに立った。5期生曲は29thシングル『Actually…』より毎シングルに収録されており、「絶望の一秒前」の井上、「バンドエイド剥がすような別れ方」の菅原咲月、「17分間」の川﨑、「心にもないこと」の池田に続く5人目となる。振付を担当したのはSeishiro。バレエ経験者の井上と池田のしなやかなダンスが目を引きつつも、そのセンターにいる冨里も決して負けてはいない。「アンダーライブは先輩方も近くで歌って踊っているのを見られるし、この1年半で一番成長した場所」と冨里はインタビューのなかで、今年4月に開催した『乃木坂46 32ndSGアンダーライブ』での経験が活きていると語っている(『乃木坂46新聞2023号』より)。
五百城と同様に、冨里もまたそのにんまりとした笑顔が魅力のメンバーだが、「考えないようにする」のパフォーマンスのなかで笑みを見せることは少ない。お披露目から1年半が経ち、5期生にも新たな表現力が求められているとも言えるが、そこでセンターに立つのが冨里というのは、彼女への期待の表れとも取れる。9月29日、30日、10月1日には横浜アリーナにて『乃木坂46 33rdSGアンダーライブ』の開催が控えており、「考えないようにする」への期待、そして冨里自身のさらなる成長にも注目である。
中西アルノは乃木坂46全体を底上げするオールラウンダーの存在に
そのアンダーメンバーのなかで、再評価の兆しが見られるのが中西アルノだ。29thシングル表題曲「Actually…」で、5期生の初センターに抜擢されたことで知られている中西。それ以降は現在までアンダーメンバーとして活動しているが、レギュラー出演中の『NHK俳句』(NHK Eテレ)をはじめ、外番組への個人出演も徐々に多くなってきている。『乃木坂46 真夏の全国ツアー2023』においても「Actually…」ではセンターに立つという、言わば特異な存在となりつつあり、声出し解禁に呼応して、曲自体の盛り上がり、さらにはパフォーマンスが最も成長したのはこの曲であったように感じている。齋藤飛鳥の卒業によってそのポジションを久保史緒里が務め、山下美月とのシンメトリーになったことも特筆すべきポイントだが、回を増すごとに気高くなっていく中西の叫びも素晴らしい。
ブログで遺憾なく発揮されているボキャブラリーの豊かさ、周りに流されない独自のセンスも彼女の魅力として挙げたいポイントであるが、評価という点では『超・乃木坂スター誕生!』は中西の表現力が爆発したホームグラウンドとなっている。MCのオズワルド・伊藤俊介に「カメレオン俳優か!」と言わせたのは、スキット(コント)で演じる役柄ごとにガラッと変わる声色や雰囲気からだ。『乃木坂46新聞2023号』でも中西へのインタビューが組まれており、伊藤から絶賛の声が上がっていた「にゃぎ神様」のAD役は『コンフィデンスマンJP』の長澤まさみを参考にしているといい、日頃から映画や喜劇を人一倍にインプットとしていることが引き出しとして活かされているようだ。「スキットに関しては、いかに己を捨てられるかの戦いだなって常々思っているので(笑)」と中西は語っている。
スキットとアーティストの楽曲カバーを披露していく、この番組。その高い歌唱力で、最近では「今夜はブギー・バック」(小沢健二 featuring スチャダラパー)、「花」(ORANGE RANGE)といったラップ曲にも挑戦するなか、久々のソロ曲披露となった「真夏の果実」(サザンオールスターズ)では、番組で井上がコメントしていたように、中西独自の雰囲気も纏うようになってきている。彼女のようなオールラウンダーが控えていることは、これから乃木坂46全体のパフォーマンス力を推進させる、大きな刺激となっていくはずだ。
※1:https://realsound.jp/2023/04/post-1294557.html
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