草彅剛、『ブギウギ』羽鳥善一役との共通点はどんな時も“明るく”音楽と共に歩む姿にある? 毎日の朝を照らす存在への期待

 草彅剛が朝ドラに初出演することでも注目を集めている、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』。10月2日の放送開始を受けて、9月8日に記者会見が行われ、制作統括の福岡利武氏から草彅が起用された理由について語られた。

 『ブギウギ』は、戦前から戦後にかけて“ブギの女王”として活躍した笠置シヅ子をモデルにした物語。主人公の花田鈴子(趣里)は、大阪の下町にある小さな銭湯の看板娘として生まれた女の子だ。「歌と踊りでみんなを笑顔にしたい」と道頓堀の歌劇団に入団し、昭和13年に上京を果たす。それまでマイクスタンドの前に立って歌うスタイルが一般的だったところ、鈴子の踊りを交えた派手なライブパフォーマンスは実に斬新で、多くの観客を魅了。

 順調にスターへの階段を登っていった鈴子だが、次第に戦争の影が忍び寄る。「敵性音楽」だとして、その表現を厳しく制限されてしまうのだった。さらに、鈴子自身にも大切な人を失う辛い経験が待っていた。そんな痛みと苦しみのなかで生まれたのが、彼女の代表曲「東京ブギウギ」。誰もが傷つき、顔をうつむかせていた時代に、鈴子の歌声が人々の心を上向きにする。

 そんな鈴子の才能を見抜き、開花させたのが草彅演じる羽鳥善一だった。この役も、実際に笠置シヅ子をスターへと育てた作曲家の服部良一がモデルとなっている。「東京ブギウギ」のみならず、「別れのブルース」や「銀座カンカン娘」、「青い山脈」などでも知られる昭和を代表する名曲を生み出してきた人気作曲家だ。

 
 
 
 
 
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 福岡氏は、この服部良一をモデルとした羽鳥善一という役は「すごく難しい」と語り、「ドラマのなかでも『音楽の力っていうのはすごいんだよ』『新しい音楽でみんなの気持ちを明るくしようよ』というようなところを押し出していく」「一緒に成長していく役になっている」と説明(※1)。そうした役を演じる俳優にも、“明るさ”が必要だったとも。

 そして「どんな時も明るく音楽と一緒に歩むところが、やっぱり(草彅に)ぴったりだなっていうことをすごく思いまして、お願いしたというような感じです」と草彅の起用理由について語ったのだ。

 そんな熱いオファーを受けた草彅はどんな心境なのだろうか。その答えは、9月1日に公開したYouTube動画「【ブギウギ】草彅剛、初めての朝ドラ出演です【近況報告】」にて語られていた。

 「エンターテインメントの力で、来ていただいているお客さんを元気にしていく…‥って、だから今と変わらないわけですね、僕の気持ちとしてはね!」と話し、「毎日毎日趣里ちゃんと最高のシーンを“GOODだ!”って言いながら撮ってる」と撮影時の様子も明かしてくれた。

 その語り口からもわかるのは、草彅の柔らかな明るさ。ひとことに“明るさ”と言っても、ギラギラと眩しい真夏の日差しのような明るさもあれば、日が落ちて暗闇に包まれるなかで星がひとつポツンと瞬いている明るさもある。

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