【EXPG STUDIO対談 Vol.01】MASAYA×THE RAMPAGE 岩谷翔吾が語る、「J.S.B basic」の系譜と進化
真似事をずっとしていると、本当に自分のものになっていく
ーーお二人のスタイルがBOBBYさんの系譜ということは、SEGA SAMMY LUXは同門というイメージでしょうか。
岩谷:そうですね。僕はTHE RAMPAGEのメンバーになっていなければ、SEGA SAMMY LUXに入っていたんじゃないかなと思います。昨年のD.LEAGUEでは、SEGA SAMMY LUXのショーケースにSPダンサーとして参加させてもらったのですが、彼らとはダンスに向き合うメンタルに近しいものがあって、リハーサルも馴染みやすかったです。
MASAYA:BOBBYさんの「J.S.B basic」はシンプルなヒップホップダンスの基礎で、すごく応用も効くんですよね。THE RAMPAGEやSEGA SAMMY LUXのダンスを見ていると、「J.S.B basic」をさらに進化させて、アーティスティックに表現しているなと感じます。
ーーBOBBYさんはダンスの振り付けやグルーヴ感だけではなく、ヒップホップというカルチャーそのものを重視していますよね。
MASAYA:まさにその通りで、僕は聴く音楽や観る映画、食べるものまでBOBBYさんの真似をするようにしていました。全てをトレースして、BOBBYさんが何をどういう風に感じているのかまで知って、その上で自分ならではのオリジナリティを加えようと意識していたんです。ダンスは振り付けだけではなく、ファッションや立ち振る舞いも重要ですから。BOBBYさんをトレースしたことで、同じチームで踊っていたHIROさんの価値観にも近づけたと思いますし、ひいてはLDH JAPANやEXPG STUDIOの企業文化を深く知ることができました。
岩谷:誰かと一緒になにかを作るときは、できるだけ多くのものを共有できていると良いですよね。THE RAMPAGEのメンバーとも同じ時間を長く過ごしてきたからこそ、音楽やファッションも含めてチーム特有の文化が育まれましたし、それが作品にも表れていると思います。
ーーたとえば映画ではどんな作品を観ましたか?
MASAYA:2パックが出演している映画『ジュース』は何度も観ました。作品の内容というよりも、映画の雰囲気がすごく好きで、彼らが食べている食事を真似したりするのはもちろんですが、僕は3年間、家の中でも土足で過ごすということもしました。誰も見てないのに、シャワーの浴び方まで真似したり(笑)。でも、そういう真似事をずっとしていると、その立ち振る舞いがだんだんと身体に染み込んでいって、本当に自分のものになっていくんです。僕はよく外国人の方から話しかけられるんですけれど、彼らには日本人ではなくて日系アメリカ人に見えるらしいですよ。