山下達郎、ジャニーズに関わる一連の騒動に言及 「あくまでミュージシャンという立場から応援していこうと思います」

 山下達郎が、7月9日放送のラジオ番組『山下達郎のサンデー・ソングブック』(TOKYO FM / JFN系)に出演。今回の放送は山下が所属する音楽事務所「スマイルカンパニー」にて業務提携を行っていた音楽プロデューサー・松尾潔との業務委託契約が6月30日をもって双方の合意のもと終了したことについて、松尾が自身のTwitterでその理由を山下の名前もあげながら説明していたことを受けて、事務所が山下自ら同番組内で大切な報告があることを事前に発表していた。

 山下はまず、松尾との関係について「松尾氏とは直接話しておりませんし、私が社長に対して契約を終了するよう促したわけでもありません。そもそも彼とは長い間会っておりません。年にメールが数通という関係です」と説明し、「松尾氏がジャニー喜多川氏の性加害問題に対して、憶測に基づく一方的な批判をしたことが契約終了の一因だったことは認めますが、理由は決してそれだけではありません。他にも色々ありますが、今日はそのことについて触れることは差し控えさせていただきます」と語る。

 続けて、「今話題となっている性加害問題については、漠然とした噂でしかなくて、私自身は1999年の裁判のことすら聞かされておりませんでした。性加害が本当にあったとすれば、もちろんそれは許し難いことであり、第三者委員会の事実関係の調査は必須だと考えます。しかし、私自身がそれについて知っていることが何もない以上、コメントの出しようがありません」と自身の考えを語った。

 さらに、「繰り返しますが私は性加害を擁護しているのではありません。アイドルたちの芸ごとに対するひたむきな努力を間近で見たきた者として、彼らに敬意を持って接したいというだけなのです」と改めて強調。「ですから、正直残念なのは素晴らしいグループだったSMAPのみなさんは解散することになったり、最近ではキンプリ(King & Prince)が分裂してしまったり、あんなに才能があるユニットがどうしてと疑問に思います。私には何も分かりませんけど本当に残念です」とし、「願わくばみんなが仲良く、連帯して、素晴らしい活動を続けていってほしいと思うのは私だけではないはずです。KinKi Kids、嵐、他のグループもみんな末長く活動していってほしいと思うばかりです。先日あの男闘呼組が再結成という嬉しいニュースがありましたが、同じようにいつか近い将来、SMAPや嵐、キンプリの再集合も実現するような日が来ることを、竹内まりや共々に願っております」と長年ジャニーズを見てきた自身の思いを伝えた。

 そして、「性加害に対する様々な告発や、報道が飛び交う今でも、そして彼らの音楽活動に対するこうした私の気持ちに変わりはありません。私の48年のミュージシャン生活の中で、たくさんの方々からいただいたご恩に報いることができるように、私はあくまでミュージシャンという立場からタレントさんたちを応援していこうと思っております」と、現在の立ち位置と心境を語った。

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