≠ME、12人全員でファンと交わした約束のステージへ さらなる夢へと繋がる初の日本武道館ライブ開催に寄せて

武道館に響く「≠ME」の〈好きだー!〉

 2019年にお披露目となった≠MEは、その活動のほとんどをコロナ禍に阻まれてきた。コロナ禍以前に発表されたオリジナル曲は「≠ME」「「君の音だったんだ」」の2曲のみ。それでもグループは再びメンバーとファンとが一体となってライブを楽しめることを夢見て、コールを意識した楽曲を多く発表してきた。その筆頭となるのが2020年7月の『≠ME 無観客LIVE 「次に会えた時 何を話そうかな」』で初披露された「クルクルかき氷」であり、4周年コンサートでの声出し解禁を皮切りとして、鈴木瞳美がセンターを務める「ポニーテール キュルン」間奏でのガチ恋口上、ユニット曲からメンバー全員参加のライブチューンに昇華している「こちらハッピー探検隊」の合いの手など、楽曲がそれぞれ新たな表情を見せ始めている。筆者個人としては、ライブ終盤のメンバーを写すカメコタイムで客席から「かわいいよー!」という男女の声が飛び交う、平和で優しい時間が好きだ。

 初めての武道館を、声出し解禁後に行うことができるというのは幸せなことであり、ある種運命的なタイミングとも言える。多くのファンが思い浮かべるであろう、「≠ME」での落ちサビ前の〈好きだー!〉。メンバー、そして会場に駆けつけたファンの叫び声が武道館に響く。

≠ME (ノットイコールミー)/ ≠ME【MV full】

「「君と僕の歌」」での約束

 「「君と僕の歌」」は、≠MEがライブで何度も歌ってきたグループにとって大切な楽曲。〈大きいステージに連れて行く〉とメンバー12人は、ファンと小指を繋ぎ、約束を交わしてきた。

≠ME (ノットイコールミー)/「君と僕の歌」【MV full】

 6月27日深夜放送の『ノイミーステーション』(ABCラジオ)で、リーダーの蟹沢は武道館公演を前にして、「12人で歩んできた4年間が変わらないものとして私たちのなかにあって、そのなかで出会ってくれたファンの方が日本武道館に来てくださる」「それぞれが『私は私でここにいるんだ』ということを叫べるような日にできたら」とライブに懸ける思いを話していた。蟹沢は、メンバーにとっての〈君〉というものがファン一人ひとりであるとよく話している。夢へと続く物語は、いつしかファンにとっての夢にもなっていた。ただ、武道館は≠MEにとってのゴールではない。東京ドームというさらなる夢に続く、新たなスタートラインである。

≠ME、快進撃の秘密は“見せ方”にあり? =LOVEにも負けない指原イズム継承したバラエティ力

2月16日にリリースされた、アイドルグループ・≠ME(ノットイコールミー)の3rdシングル『チョコレートメランコリー』がオリコン…

指原莉乃と秋元康による“髪型ソング”の違い ≠ME、=LOVE、AKB48らの楽曲から考察

指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ、≠MEが5thシングル曲「はにかみショート」のMVを10月15日に公開した。  楽…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる