4s4ki、強烈な二面性によって高まる求心力 ポーター・ロビンソンとの共演はボーダーレスな存在感の新たな象徴に
4s4kiのぎっしりと詰め込まれたポップの洪水を浴びていると、ふとした瞬間にちょっとした弱さや生きづらさに触れる瞬間がある。「ring ring, you kill me」におけるドラムンベースの開放的な視界から放たれる〈痛いよ〉という叫びや、「幸福論」における〈不思議だよ〉のリフレインの隙間から見える本音。それは例えば、キラキラとした理想の姿を並べたSNSの投稿の中に、つい混ざってしまったネガティブな心情を見た時の感覚に近いのかもしれない。だが、現代を生きていれば、それこそがどうしようもないリアルであることは分かるだろう。これらの感覚は日本国内に限らず、世界的に共通のものだ。だからこそ、4s4kiはジャンルはもちろん、国境も越えて多くの人々を繋いでいくのだろう。
3月16日から開催されるポーター・ロビンソンのジャパンツアーでは、東名阪の全公演において、4s4kiがサポートアクトを務める予定となっている。4s4kiは自身のルーツの一つとしてポーター・ロビンソンの名を挙げており、トラックメイキングにおいても大きな影響を受けていることを公言しているため(※)、今回の共演はまさに念願と言ってもいいだろう。一方で、今回の共演によって初めて4s4kiの表現に触れるポーター・ロビンソンのリスナーも多いはずで、とはいえ両者のファンとしては、きっとたくさんの人々が気に入るのではないかと強く期待している(ポーター・ロビンソンのファンであれば、ここまで書いてきたことのどこかに少なからず共感を抱くのではないだろうか)。またしても4s4kiは垣根を越えていくのだ。
(※)https://www.billboard-japan.com/special/detail/3567#
■ライブ情報
『The Nurture Live Asia Tour 2023』
サポートアクト:4s4ki
2023年3月16日(木)
名古屋:名古屋クラブクアトロ
Open 18:00 / Start 19:00
スタンディング:¥9,000(別途1ドリンク代)
2023年3月17日(金)
大阪:GORILLA HALL OSAKA
Open 18:00 / Start 19:00
スタンディング:¥9,000(別途1ドリンク代)
2023年3月18日(土)
東京:豊洲PIT
Open 17:00 / Start 18:00
スタンディング:¥9,000(別途1ドリンク代)