iScream ソロインタビュー第3弾:RUI 殻を破りながら目指していく、自分たちらしいステージの在り方
2021年6月にデビューを果たした3人組ガールズユニット iScream。三位一体のハイレベルなダンスや、聴く者の心を揺さぶる歌唱力を武器に、約1年半で様々なタイプの楽曲をリリースしてきた彼女たちだが、昨年夏には初の有観客ワンマンライブも行い、その高いパフォーマンス力にますます注目が集まってきている。
そんなiScreamが、2023年一発目の新曲「Love Me Better」を1月20日に配信リリースし、1月21日からは東名阪3カ所を廻る『iScream LIVE i2023』を開催する。そこで今回はiScreamのメンバーにソロインタビューを行い、これまでの活動の振り返りやパーソナルなルーツ、新曲「Love Me Better」や『iScream LIVE i2023』に込める想いなどについて、一人ずつ語ってもらった。
第3回は、大らかな歌声を強みに、iScreamならではのパフォーマンスを探求するRUIが登場する。(編集部)
伸び伸びと歌えるようになったきっかけ
ーーデビューしてここまで約1年半ですが、振り返ってみていかがですか?RUI:3人のキャラ的な立ち位置だったり、プライベートでコミュニケーションを取るときの立場とかは結成の時と変わらずだなって思います。でも、EXILEさんのオープニングアクトをはじめ、アリーナやドームのステージに立たせていただいたりと初めての経験もたくさんしてきた1年半だったので、内面的にもレベルアップできた部分はあるのではないかなと思います。
ーーきっと自信にも繋がってきたんでしょうね。
RUI:やっぱりアカペラは、どのステージでも緊張しますけど(笑)。アカペラって自分たちの声だけなので……。もし今、自分の声がなくなったらこの曲は止まるんだっていう緊張感は変わらないですし、曲の難易度とともに緊張の度合いも上がっていくんです。でもパフォーマンスをする時とかMCとか、人前で自分の感情を伝えるっていうことが、前よりも冷静にできるようになったのではないかなと感じています。
ーー楽曲も様々なタイプのものに挑戦してきましたよね。
RUI:はい。アップテンポとバラードっていう二面性だけじゃなくて、R&B調の楽曲や洋楽のアカペラなど、いろんな楽曲に挑戦することができました。「この曲はこれまでの歌い方じゃダメだな」とか、「ここにあの時の歌い方をちょっと交えたら安定するかも」とか、試行錯誤しながら新しい自分を見つけてきましたし、いろんなタイプの曲に挑戦しながら、みんなちょっとずつ成長してきたのかなって思います。
ーー他には、どんなことが自分の成長に繋がったと思いますか?
RUI:音楽的な面では、いろんなアーティストさんのライブを観たり、曲を聴いたりしてガッと心を掴まれた瞬間ですね。心奪われた分「自分もそういう風になりたい!」「どうしたらこの感覚をiScreamに取り入れられるだろう?」って考えるきっかけになっていったので。「うわ、この子の声すごいな」とか「この曲のこの声でグッと引き込まれるんだよな」とか、そういう歌が歌える人になりたいなっていう思いも、自分自身の成長に繋がっていったと思います。あとは、バラードだからと言って単純になりすぎないようにとか、自分が思ってる表現はとにかく全部やってみようとか、途中からですがそういうチャレンジができるようになったのも大きかったです。精神的な面では、やっぱりファンの皆さんだったり、家族の存在がとても大切で。アリーナやドームの何万人っていうお客さんを前にして、不安もあったのですが、その中にいつもと同じボードを持って応援しに来てくれたファンの人たちの姿があると、iScreamという存在があり続けていいんだって、すごく前向きになれました。
ーーさっき「途中からチャレンジできるようになった」と言ってましたが、それまではどこか遠慮のようなものがあったということですか?
RUI:私は曲やサビの頭を任せていただくことが多いんですが、「とにかくちゃんと歌わなきゃ」とか、もっと言うと「グループとしてちゃんとしなきゃ」「基盤にならなきゃ」と思ってた部分があったんです。デビューの頃からスタッフさんには「そんなに気負わなくていいんじゃない?」とか、「そのままでもいいけど、もうちょっと2人(HINATA、YUNA)に頼ってもいいと思うよ」と言っていただいていたんですが、2人がどんどん歌の中で個性を出していくのを見ていくうちに、私はiScreamの基盤を作るんじゃなくて、「3人の中でもiScreamに花を添える、アクセントを加えられるような人になろう」って思えるようになったんです。そこから自由に伸び伸びと歌えるようになったんです。
ーーそれは大きな変化でしたね。
RUI:はい。これからも自分に誇りを持って、もっともっといろんな方の心や感情を揺さぶることができる歌手になれるように極めていきたいなって思います。
「曲作りにもチャレンジしたい」
ーーそんなRUIさんのキャリアも、HINATAさんやYUNAさんと同じく、歌ではなくダンスから始まっているんですよね。
RUI:はい。自分はもともとキッズの時からEXPG STUDIOに通っていて、小学生の頃にEXILEさんのライブのステージに立たせていただいたことがあるんです。最近EXILEさんのライブで踊るキッズダンサーの子たちを見ながら、当時の自分のことを思い出したりしてたんですが、そのEXILEさんのライブにこうしてiScreamとして出演できたことが本当に嬉しくて。キッズダンサーをしていた頃のいろんな経験があったからこそ、またこの場所に立つことができたんだなって思いましたし、少しですが自分の親に恩返しできたような気持ちにもなりました。
ーー子供の頃はどんなアーティストが好きだったんですか?
RUI:キッズダンサーの頃に憧れていたのはE-girlsさんです。しかもこういうライブがしたいと思った人はみんなLDH所属だったので、絶対この事務所に入りたいと思ったんです。そこから先輩方のライブを観ていろんなことを学んできましたが、もっとiScreamならではの存在感や立ち位置、私たちにしかできないライブを作っていきたいなと思って、最近はK-POPも聴いたりしています。個人的にはJ-ROCKも大好きなんですよね。
ーーJ-ROCKというと、例えばどういう方が好きなんですか?
RUI:私はSaucy Dogさんとマカロニえんぴつさんがすごく好きで、ライブにも行ってます。自分たちで作詞したり曲を作ったりしているからこそ、言葉に対する歌い方がすごくダイレクトでいいなって思うんです。
ーーそういうバンドの音楽が好きだから、RUIさんもギターを弾くようになったんですか?
RUI:そこがきっかけですね。あいみょんさんもめちゃめちゃ好きなので、「弾き語りで歌うのってかっこいいな」と思って、いつかは曲作りにもチャレンジしたいなと思っています。