中居正広、藤ヶ谷太輔に伝えた“アウェイ”を経験する大切さ サプライズ出演のラジオを聴いて

 Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔がパーソナリティを務めるラジオ『藤ヶ谷太輔 Peaceful Days』(ニッポン放送)1月7日放送回は忘れられないオンエアとなった。

 それは「あなたと過ごす197回目の夜、最後までよろしくお願いします」と通常通りに番組をスタートしたはずの藤ヶ谷が「え? ええええ!? 」と慌てる声と共にゴソゴソと異常事態を知らせる音が舞い込んできたことから始まった。そして、ささやくように聞こえてきた「紹介して」の声。さらに、自ら乗り込んできたにも関わらず「紹介してよ。恥ずかしい」という天の邪鬼っぷりから、その声の主が中居正広であることがわかる。「ちょっと待ってくださいよ、これ、誰も知らなかったんですか?」と藤ヶ谷の慌てっぷりと、スタッフも思わず総立ちになってしまったところから、誰もが予想していないタイミングでの乱入だったのだろう。これだけ動揺する藤ヶ谷を見られるのも、中居との絡みならでは。振り返ってみれば中居はいつも後輩が新しい顔を出すチャンスを与えようとしてきたように思う。そして、藤ヶ谷はその投げられた球を毎回全力で打ち返そうとしてきた。この冬、約2カ月に渡って休養中の中居に代わってラジオ『中居正広 ON & ON AIR』(ニッポン放送)のパーソナリティを、そしてテレビでも『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)でもMCの代打を務めたのだ。

 考えてみれば、ほんの数年前までの藤ヶ谷はドラマなどの俳優業での活躍が目立ち、MCを得意とする印象はなかった。しかし、そんな藤ヶ谷に「MCやれよ」と言ったのがほかならぬ中居だったことは、この代打中である2022年12月10日放送回で藤ヶ谷が明かしてくれた秘話のひとつ。今回のオンエアでは、なぜ藤ヶ谷にMCをするように言ったのか、という疑問に中居が答える場面もあった。「アウェイを経験してほしいっていうのかな。歌手、アーティストの人ってホームがベースなのよ」「ホームってやっぱり相思相愛だから、ファンの子のリアクションも良かったりとか。そこに慣れてしまうと、外に行ったとき、なんか通用しないみたいな」と説く中居。さらに「技術的なことってなかなかこう教えるって言っても、もう時代も違うし」とした中で、アウェイの中でトライするという“経験”は時代が変わったとしても、一緒に共感できると考えたようだ。

 なかでもMCは「ホームのようだけども、いろんな人がくる」という点から、自分の思うようにはいかない場面も多いと続けた中居。そう言われてみると、かねてより中居が目をかけてきたKis-My-Ft2の派生ユニット・舞祭組(横尾渉・宮田俊哉・二階堂高嗣・千賀健永)についてはバラエティ面で強く育った印象がある。だが、藤ヶ谷についてはそこまで揉まれていない印象があった。そこで「MCをやれ」と言ったのは、MCが向いているという意味ではなく、MCという形でアウェイを経験する形が藤ヶ谷“らしさ”を保ちつつ、強くなれるのではないかと思ってのことだったようだ。

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