花澤香菜、竹達彩奈、上坂すみれ……2023年冬アニメ、声優アーティストらが務める主題歌に注目
2022年、アニメ主題歌が日本国内でヒットソングとして話題に挙がることが多かった。ウタの歌唱パートを担当したAdoによる『ONE PIECE FILM RED』主題歌や劇中曲はじめ、『SPY×FAMILY』の第1クールオープニングテーマをOfficial髭男dism「ミックスナッツ」が務め、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』オープニングテーマはYOASOBI「祝福」が担当するなど、今の日本を代表するアーティストによるアニメタイアップが目立った。そのほか、エンディングテーマを週ごとに変え、anoや女王蜂がラインナップされたことでも話題となった『チェンソーマン』ではオープニングテーマを米津玄師「KICK BACK」が担当したことでも注目を集めた。さらに2022年秋アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』にて伊地知星歌役を務めた内田真礼や、『機動戦士ガンダム 水星の魔女』でシャディク・ゼネリ役となった古川慎など、話題作にも出演する声優がアーティストとして様々なアニメ主題歌を務めることも多かった。
そんな2022年を経て、今年のアニメ主題歌はどんな話題をもたらすのだろうか。2023年の幕開けを飾る冬アニメが続々と放送を開始する今、注目のアニメ主題歌を紹介したい。
『イジらないで、長瀞さん 2nd Attack』のオープニングテーマ「LOVE CRAZY」を担当するのは上坂すみれ。本人も長瀞さん役としてアニメ1期から出演しており、1期でもオープニングテーマ「EASY LOVE」を歌唱した。これまで『BanG Dream!(バンドリ!)』や『艦隊これくしょん -艦これ-』、『うる星やつら』など数々の作品で重要人物を演じてきたほか、『ポプテピピック』や『なんでここに先生が!?』など多数のアニメ主題歌を担当し、声優とアーティスト、両方の面からアニメに関わってきた上坂。2022年には5枚目となるアルバム『ANTHOLOGY & DESTINY』をリリースするなどアーティスト活動も活発で、今年もマルチな活躍が期待できる存在だ。
『ノケモノたちの夜』のオープニング主題歌を歌うのは竹達彩奈。「明日のカタチ」は、昨年アーティストデビュー10周年を迎えた竹達にとって12枚目のシングルとなる。『けいおん!』中野梓役をはじめ、長きに渡って第一線で声優活動をしている竹達。朗読やナレーション、博物館などの音声案内に至るまで声を使った幅広い活躍を見せている一方、ベスト盤含め5枚のアルバムリリースやライブ開催などアーティストとしての動きも多く、着実にファンを増やしている。2022年は自身の妊娠や出産もありアーティストとしての活動は控えめであったが、3月にリリース予定の『明日のカタチ』を皮切りにしたデビュー10周年以降のアーティスト活動も楽しみだ。
その他、『久保さんは僕を許さない』では、主人公・久保渚咲役を務める花澤香菜がオープニングテーマ「ドラマチックじゃなくても」を担当。花澤の美しい高音が作品の世界観を彩る一曲となっている。『冰剣の魔術師が世界を統べる』ではエンディングテーマ「ラウドヘイラー」を内田真礼が担当。内田といえばキャラクターを活かした可愛らしい楽曲のイメージだが、本作は疾走感のあるロックチューン。歌詞も主人公の心情に寄り添ったものとなっており、物語が進むにつれて楽曲への愛着が増しそうだ。『解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ』では鬼頭明里がエンディングテーマを担当。優しいポップチューン「Dear Doze Days」は主人公が暗黒兵士でありながらも、スローライフをテーマにしたゆったりとした作品にマッチしている。
バンパイアハンターと吸血鬼のタッグで繰り広げられるドタバタコメディ『吸血鬼すぐ死ぬ2』では1期に引き続きオープニングテーマを福山潤、エンディングテーマを近藤孝行と小野大輔のユニット・TRDが担当する。福山が歌う「NEW DRAMA PARADISE」は1期のオープニング曲「DIES IN NO TIME」の雰囲気はそのままに、より爽やかな雰囲気で踊れる楽曲となっており、いい意味でアニメ作品とのギャップが楽しめる一曲だ。エンディング曲の「Cozy Crazy PARTY!」は、タイトル通りハッピーな雰囲気だが、パーティーチューンとしてはゆったり目で、コミカルなアニメ作品を邪魔しない楽曲に仕上がっている。