Kis-My-Ft2、INI、NiziU、Aimer、Mori Calliope……12月14日リリースの新譜5作をレビュー
Aimer『Deep down』
「残響讃歌」が、Billboard JAPANによる2022年の年間チャート「JAPAN HOT 100」で1位を獲得。その勢いを受けて、初の『NHK紅白歌合戦』出場決定。こうしたトピックスを並べていくと、Aimerにとって2022年は大きな飛躍の年になったことが分かる。その意義深い一年を締め括る今回のミニアルバムには、既発曲「オアイコ」「wavy flow」や、「カタオモイ」「残響散歌」の「THE FIRST TAKE」音源を含めた計7曲が収録されている。その中でも特筆すべきは、アニメ『チェンソーマン』(テレビ東京系)第9話のエンディングテーマとして制作された「Deep down」だ。自身が作詞を手掛けた同曲について、AimerはTwitterで「チェンソーマンへ ではなく/彼女へ/彼女たちへ この曲を捧げます。」とコメントしている。ここでいう“彼女たち”とは、『チェンソーマン』の熾烈な物語において、不条理な戦いに身を投じていく女性キャラクターたちを指しているのだろう。ネタバレになるため詳細な記載は省くが、ある特定の女性キャラクターへ向けた鎮魂歌として解釈することもできるように思う。それを踏まえて同曲を聴くと、ラストにおいて繰り返される〈deep deep deep deep down〉というAimerの深淵な歌声が放つ壮絶な響きに、狂おしいほどに強く胸を締めつけられてしまう。作品への深い愛と理解に基づく、とても美しいタイアップソングだ。鮮烈なダンスビートに乗せて、鮮やかな歌声を響かせる「Ivy Ivy Ivy」も素晴らしい。(松本)
Mori Calliope『SINDERELLA』
VTuberグループ ホロライブEnglish所属アーティストとして初めてメジャーデビューを果たしたMori Calliopeが、1stフルアルバム『SINDERELLA』をリリース。“10個の大罪(10 Deadly Sins)”をコンセプトにした10曲で構成された本作には、山中拓也(THE ORAL CIGARETTES)、FAKE TYPE.、JP THE WAVY、nishi-kenをはじめ、国内外の気鋭のクリエイターが参加。ダークかつエッジーなヒップホップ、高揚感に溢れたエレクトロロックチューン、エキゾチックなダンストラックまで、多彩な楽曲のなかで卓越したボーカルとラップをさく裂させている。ネイティブの英語を織り交ぜたリリック、切れ味鋭いフロウと聴き取りやすさを同時に体現したスキルはすでに唯一無二。“死神ラッパー”というキャラクターを存分に生かした世界観を含め、全く新しいスタイルを提示した作品と言えるだろう。(森)
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