木村カエラ、多彩な人と惹き合いながら見つけた新境地 “未完成の美しさ”を愛せるに至った心境とは?
「変わらない“好き”で突っ走れるように続けてきた」
ーーその一方で、おまじないの魔法の言葉である「ABRACADABRA」はボカロP、シンガーソングライターの笹川真生さん提供曲です。
木村カエラ:TikTokで「食虫植物」っていう曲を聴いて、めちゃくちゃ可愛い曲だなと思って作ってる人を調べたら、笹川さんだったんですよ。ぜひご一緒したいなと思ってオファーさせてもらい、あげてきてくれたのがこの曲。歌は基本ボカロみたいな感じで作ってくれてるから、歌詞がめちゃくちゃ難しかったけど、自分にとっても新しくて、よかったですね。
ーーどんなイメージが浮かびましたか?
木村カエラ:すごくシャイで内気な男の子が素敵な子と出会って、惹かれ合ってその子のために強くなっていくっていう。ちょっとオタク気質だから、独り言で「アブラカタブラ」って言っちゃう、みたいな。自分の中ではテーマがあって書いたんだけど、可愛い曲ですよね。
ーーそして、磁石と同じ赤と青で構成されている「カスタネット」は、玉置周啓(MONO NO AWARE)によるポップロックで、バンドサウンドになってます。
木村カエラ:彼のデモに、〈カスタネット〉って言葉が入ってて。また、赤と青だし、カスタネットっていいなと思って。幼少期の感じもあるし、私みたいにずっと子供でいたいと思ってる大人もいるし。素敵な言葉だなと思って使わせてもらったんだけど、カスタネットをグッズで作って、みんなで叩くイメージで作ったんですよ。声が出せないから、音を出せるのもいいねって。ちょうど有観客ライブができた頃だったから、そういうふうに楽しむ方法みたいなのが頭の中に浮かんで。「私たち、頑張ってるよね!」みたいな、ご褒美的な曲ですね。
ーーその後に、マヒトゥ・ザ・ピーポーとの「Color Me feat.マヒトゥ・ザ・ピーポー」が入ってます。フィーチャリングの始まりの曲ですね。
木村カエラ:そうですね。自然に一緒にやることになって。GEZANで見るマヒトはすごく強いイメージがあるし、生命力の塊みたいな感じがするんだけど、一方でまっすぐな子供みたいなところもあって。
ーーこの曲はまさに子供同士、男の子と女の子が歌ってる雰囲気です。
木村カエラ:可愛い曲だよね。私に作ってくれた曲はマヒトのまんまが出てて、めちゃくちゃ面白いなって思いました。
ーー最初と最後にOpen Reel Ensembleとの曲が入ってます。
木村カエラ:最初は、オープニングが「S」でエンディングが「N」で挟んでる中に曲があるっていうアルバムの構成にしたかったんだけど、「S↔︎N」をレコーディングしたら、半分に切るのはなかなか難しくて、結果的にオープニング曲として「ワレワレワ?」を作ってくれて。いろんなところに、こだわりがたくさんあります。
ーーこだわりというのは?
木村カエラ:最初にデモを歌ったときは、和田(永)さんに「直角三角形で歌ってください」って言われて。わかりやすい、でもわかりづらい! みたいな(笑)。そういう、よくわからない感じの会話がずっと行われて。私が出した〈ワレワレワ〉というキーワードも気に入ってくれたし、いろいろ考えた末に、「カエラさんは僕らの磁石だったんです!」って言われたりして。すごく面白かったですね。
ーー全10曲を駆け足で振り返っていただきましたが、改めて、「デビューアルバム」のような、20周年に向けたニューアルバムを作り終えた心境を聞かせてください。
木村カエラ:トラックダウンに向かう車の中で、(バンドメンバーの)テリー(中村圭作)に「20年やるってすごいよね。続けるってすごいことだよね」って言われたんですよ。その言葉にハッとして。確かに、20年続けるってすごいことだって、自分でも急にしみじみと感じて。続けるには、毎回それなりにいろんなことを考えてここに至るわけだけど、その言葉を聞いたときに、もう元に戻っていいって感じたんですよね。やればやるほど、完璧を求めていて、それに疑問を抱いてた自分がいて。でもきっと、私が真面目になるべき時期も、それはそれで間違いじゃなかったんだろうし、常に突っ走っていたら、おそらく人間味がなくってダメだったんだろうなとも思う。今だったら、全てをいいふうに考えられるなと思って。
ーーデビューアルバムとか、未完成が美しいってことに通じる話ですね。
木村カエラ:そう。みんなの期待に応えたくて、自分自身が何をしたいのかわからない時期もあったけど、それもそれで正解だったんだなって思えて。自分が好きなものはちっちゃいときから変わらないからね。おまじないが好き、変わったものが好き、着ぐるみが好き。また“好き”で突っ走れるように、私は続けてきたんだなと思って。ちょっとね、その言葉で吹っ切れた感じがアルバムに残ってる。いつもは、どこかで違ったかな、これじゃダメだったかなみたいなことが何かしら残るんだけど、今回はそれでいいし、それもいい。「未完成が美しい」って言い聞かせながら作ってたので、うまくいかなくてもいいし、うまくいってもいい。でも、とにかく自分が楽しいのがいいよねっていうアルバムになりました。
ーーうん、以上にします。
木村カエラ:まとまりましたね。整いましたね(笑)。早くみんなに聴いてもらいたいです!
サイン入りチェキプレゼント
木村カエラのサイン入りチェキを1名様にプレゼント。応募要項は以下の通り。
応募方法
リアルサウンド公式Twitterか公式Instagramをフォロー&本記事のツイート、または応募ツイートをRTしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンドTwitterアカウント、もしくはInstagramアカウントよりDMをお送りさせていただきます。※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。
※チェキはランダムでの発送となります。指定はできません。
※当該プレゼントは、応募者が第三者へ譲渡しないことが応募・当選の条件となります(転売、オークション・フリマアプリ出品含む)。譲渡が明らかになった場合、当選は取り消され賞品をお返しいただく場合がございます。
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<締切:2023年1月4日(水)>
■作品情報
木村カエラ New Album『MAGNETIC』
2022年12月14日(水)リリース
通常盤(CDのみ) ¥3,300
初回限定盤(CD+Blu-ray) ¥5,390
※初回限定盤・ハグレティックマグネット付き
【CD】
01. ワレワレワ?
02. MAGNETIC feat. AI
03. 井の頭DAYS feat. SANABAGUN.
04. ノイズキャンセリング
05. ありえないかも
06. たわいもない
07. ABRACADABRA
08. カスタネット
09. Color Me feat. マヒトゥ・ザ・ピーポー
10. S↔︎N
【Blu-ray】※初回限定盤
『KAELA presents "KAELAB" Billboard Live 2022』
01. so i
02. You bet!!
03. Ground Control
04. リルラ リルハ
05. season
06. チョコレート
07. Butterfly
08. WONDER Volt
09. ZIG ZAG feat. BIM
10. BEAT
11. Yellow
12. Magic Music
13. Whatever are you looking for?
『KAELA presents Zepp Tour 2022 CONTRAST』
01. ノイズキャンセリング
02. Color Me
【GOODS】※限定セット商品
★MAGNETICスリッパ
ビクターオンライン限定セット
通常盤+グッズ ¥7,150 / 初回限定盤+グッズ ¥9,240
★WE ARE MAGNETICスウェット
HMV限定セット
通常盤+グッズ ¥8,800 / 初回限定盤+グッズ ¥10,890