DUSTCELL、自身最大規模公演に感じた変化の予兆 バンドによる生演奏で見せた新しい表現

DUSTCELL、ライブで見せた新たな表現

 後半は再びバンドメンバーを迎えての演奏に。「足りない」「蜜蜂」「Void」「漂白者」といったアップテンポな楽曲で会場を温める。生演奏によるDUSTCELLのステージはいつも以上に肉体感が増していた。そしてラストスパートの「ORIGINAL」「アネモネ」「STIGMA」の3曲で、会場のボルテージは最高潮に。ステージから割れんばかりの熱量を感じた。

 アンコールは「命の行方」と「独白」を披露。ここでEMAとMisumiがギターを持って登場し、熱いパフォーマンスを見せる。「スタッフのみなさん、マネージャーのみなさん、バンドメンバーたち、今日ここに来てくれた人たちに感謝してます、本当にありがとうございます」と感謝を伝えるEMA。そしてこうも続ける。

 「DUSTCELLの歌が救いになってますとか、生きがいになってるとか、救われてるとか言ってくれてるのを知ってるから、今みんなの熱量を感じています。みんなからいつもエネルギーもらっています」「生きてると辛いことばっかり。でもやっぱりライブをしていると、音楽やってて良かったなって心から思います」

 時折、息を呑みながら話すEMAの口調には切実さが込められていた。ここで、なんとこの日のために用意してきたという新曲「過去の蜃気楼」も披露。「これからもちゃんと生きてください」とEMAが叫んでから、疾走感のあるこの新曲を力強く歌い上げた。ラストにDUSTCELLの変化の予兆を覗かせて、綺麗に公演は終演した。

 最後にファンクラブ開設、ミニアルバムのリリース、ツアーの開催がアナウンス。DUSTCELLのこれからが一段と見逃せなくなる一夜だった。

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