桑田佳祐、ベストアルバムより最新曲「なぎさホテル」MV公開　せつなさと哀愁が漂うノスタルジックな映像に

　桑田佳祐が、本日11月23日にリリースしたベストアルバム『いつも何処かで』より、描き下ろしの最新楽曲「なぎさホテル」のMVを公開した。

　今回MVが公開された「なぎさホテル」は、神奈川県逗子市の海辺に実在し、1989年に閉館した洋式ホテル『なぎさホテル』から着想を得て書かれた、海風香る情景と溢れる恋心をノスタルジックに描いたドリームポップバラッド。今なお心の中で鮮明に思い出される“湘南”の情景と、大切な人との軌跡を綴った歌詞は、桑田佳祐の原風景である夏の海辺と波音から、友や家族、仲間、デビュー以来ずっと支えてくれているファンの人達との愛情や絆などを想起させる。様々な情景と想いをこの楽曲に込めながら、「時代が変わろうとも、目の前にいるあなたのことは常に忘れず、未来を共に歩みたい。」といった、桑田佳祐の願いも込められている。

　湘南の茅ヶ崎で生まれ育った桑田は、なぎさホテルから着想を得て楽曲制作を始めた。奇しくも2011年に作家の伊集院静が同名の本を出版。楽曲が完成したのちに伊集院の随想を手に取り読んだ桑田は、示し合わせたかのようにリンクした曲と小説に感嘆し、思わず伊集院に手紙をしたためた。一方で伊集院も、楽曲を聴き自身の思い出の中にある風景と楽曲が持つ世界観が不思議と符合したことに感動したという。閉館してから34年経ってもなお、未知なる魅力を放ち、人を惹き寄せる なぎさホテル。その奥深い魅力の一端を音楽と映像で表現したMVとなっている。

　MVでは、楽曲の歌詞にも出てくる〈水のないプール〉を再現したセットの中で、揺蕩うように歌う桑田佳祐とミュージシャンやダンサーの姿、そして なぎさホテルが賑わいを見せていた、その時代その場所にいた人たちの記憶の断片を映像化したかのような、8mmフィルムで撮影されたノスタルジックな湘南、逗子の景色が交錯する。桑田佳祐自身が演出の細部までこだわって作り上げた本映像は、せつなさと哀愁が漂う映像と、楽曲の浮遊するサウンド感が相まって、視聴者を夢心地にさせる映像に仕上がっている。

　なお、桑田佳祐は、現在5大ドームを含む全国ツアーを開催中。

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