プロダンスリーグ『D.LEAGUE 22-23』ROUND.3　CyberAgent Legitが直球スタイルで首位キープ＆SPダンサー起用も鍵に

　そして同じくディレクター・AKIHITOがSPダンサーとして参加したSEPTENI RAPTURES（青）が、avex ROYALBRATS（赤）に挑む第5試合。

　先行のSEPTENIは失恋をテーマに、男女が描く恋の機微をロマンティックに表現。この力作にavexは速いスウィングのビート上で「ドレスアップ」をコンセプトにした個性的な作品をぶつける。

　この際どい対決に誰もが息を飲んだが、判定は1－5でavexが勝利（オーディエンス：赤／HideboH：赤／PEET：赤／SHINICHI：赤／ERi：赤／Yu-mah：青）して勝ち点3を得る。

　メンバー・JUMPEIは「挑戦的な作品で素直に嬉しいです。振りも前日に完成せず、今日のリハに臨みました。でもチームの底力で熱を持って取り組んだ作品が、いい結果に繋がったので嬉しいです」と喜びを伝えた。

　いよいよ迎えた最終試合は、KOSÉ 8ROCKS（青）vs LIFULL ALT-RHYTHM（赤）。SPダンサーの投入が目立ったROUND.3だが、最終試合も例に漏れずゲストを巻き込んだ熾烈な争いとなる。

　KOSÉ 8ROCKSはサルサにブレイキンを乗せたスパイシーなナンバーを披露。ゲストにShigekixを迎え、いつも以上にハイパーな技を連発していく。

　一方、事前に「ブレイキン対策はばっちり」と意味深に話していたLIFULLは、ブレイクダンサー・Aichiを投入。さらに彼に2分15秒ヘッドスピンさせるという奇策で勝負に出た。シュルリアリズム的な衣装とトリッキーなコレオフラフ、不穏さとグルーヴが同居する楽曲「KaKa 」（prod by 今井悠）とが生み出す世界観で、観る者を釘付けにした。

　結果は2－4、LIFULL ALT-RHYTHMが無敗を守った（オーディエンス：赤／HideboH：赤／PEET：青／SHINICHI：赤／ERi：青／Yu-mah：赤）。

　メンバーの井田亜彩実は「どうしたら、いい勝負ができるかアイデアを練って作った作品。SPダンサーのAichiさんは土台のようにみんなを包んでくれました。これからも頑張っていきます」とコメント。この連勝がどこまで続くのか楽しみだ。

　ROUND.3を経た順位は以下の通り（カッコ内：チャンピオンシップポイント）。CyberAgent Legit（10）、LIFULL ALT-RHYTHM（9）、Benefit one MONOLIZ（7）、SEGA SAMMY LUX（7）、avex ROYALBRATS（7）、FULLCAST RAISERZ（6）、KADOKAWA DREAMS（4）、dip BATTLES（4）、USEN-NEXT I’moon（1）、KOSÉ 8ROCKS（0）、Valuence INFINITIES（0）、SEPTENI RAPTURES（0）。

　最も印象に残ったダンサー（MVD）は、CyberAgent Legit・ena。

　試合後、解説を務めたTAKAHIROが「スペシャルセレクト」として挙げたのはavex。その理由を「日常を非日常に見せるところ、ステージを袖や前方を上手く使ったり、使い終わった木の棒や背中でダンスを見せたり、新しい魅せ方を提案していた」と説明する。

　さらに今シーズンの動向について「それぞれのチームの魅せ方をどう深めていくかが大事になっている。スキルよりも見せ方次第で勝てる」と分析。SPダンサーの起用が多かったことについては「よき風を感じる。SPの導入の仕方がパワーアップしている」と評した。

　これにてレギュラーシーズン全行程の1/4が消化されたが、昨年とは全くランキングの分布が違う結果となっていることに驚く。対戦方式の変更は、リーグにとって抜本的な転換になっていることは間違いない。さあ、ここから新ルールに順応しつつ勝ち上がっていくのはどのチームだろうか。次回ROUND.4は12月14日に開催。さらに激化するであろうDリーガーたちの戦いから目が離せない。