ブルーノ・マーズの緊急来日、実現の背景にある思い 海外アーティストライブの現在をH.I.P 林香里代表に聞く
ブルーノ・マーズが10月22日から27日までの期間、京セラドーム大阪と東京ドームにて計5公演の来日公演を行った。9月にはレディー・ガガが2日に渡りベルーナドームで公演を行うなど、ようやく海外アーティストのライブシーンが活況を取り戻しつつあるように感じる。
なかでも4年ぶりの来日となったブルーノ・マーズの公演は、情報解禁から約1カ月という異例の速さで開催に至った。この背景にはどのようなストーリーがあったのだろうか。
ブルーノ・マーズを始め、12月に行われるMaroon 5によるドーム公演など、ビッグアーティストの来日公演を手掛けるH.I.P.(ハヤシインターナショナルプロモーションズ)代表取締役社長の林香里氏に、“ウィズ/アフターコロナ” での公演について、今の手応えやライブシーンへの思い、この先の展望などを聞いた。(編集部)
ブルーノが来たら日本は盛り上がるんじゃないかと思った
ーーまず、ブルーノ・マーズの緊急来日公演への反響、手応えについてはいかがでしょうか。
林香里(以下、林):パンデミック以降の来日公演として、ここまで大規模なツアーを敢行したのはブルーノ・マーズが初めてだと思いますが、こんなに早く完売したアーティストも初なんじゃないかというくらい。描いていたイメージ通りでもありますが、メディアや周りからの連絡が止まらないほどでした。
ーー発表が公演1カ月前という異例のタイミングでした。
林:周囲からはさまざまな意見や、今はやるべきタイミングじゃないんじゃないかという声もあったり、私、諦めない性格なので……素直に、ブルーノが来たら日本は盛り上がるんじゃないかと思いました。今回の公演を観た方にはわかると思いますが、すごく彼から元気をもらえる内容になっていましたし、彼も日本に来れたことを本当に喜んでいました。
ーー来日中の様子はいかがでしたか。
林:彼は一緒にいるだけで、周りをすごく楽しくしてくれるアーティストで、そういう人があの歌唱力でステージに立って、観る人全員に元気と特別な感動を与えてくれます。そして彼の原動力は、観客からもらうエナジーなのです。そのリターンをもらって彼もまた充電しているんだと思います。
ーー参加された方の多くが、今回の公演で元気をもらっていると思います。
林:本当に嬉しいです。彼が来日することで国内における海外アーティストのライブシーンがかつてのような活気が戻るのではないかと期待しています。私は絶対、ブルーノが来た方が良いと思いましたし、10月22日の大阪公演を見た時にそれを確信しました。