桃鈴ねねが振り返る、一歩ずつファンと共に歩んできた“理想のアイドル道” 「“ねっ子”のみんなが私の良さを言葉にしてくれる」

桃鈴ねね、“理想のアイドル道”

 ホロライブ 5期生の桃鈴ねねが、すべてオリジナル曲で構成される自身初のEP『ねねねのね!』の発売を発表。同作は全曲の作詞曲・編曲をヒゲドライバーが、華やかなジャケットイラストはRosuuriが担当している。また、10月23日には収録曲でもある4thシングル「Ring A Linger」を配信リリースした。

 聴く人に元気を与える歌、はつらつとしたダンス、天真爛漫なキャラクター性や努力家な所は、すでにトップアイドルとしての素質を備えているように思える。しかし本人は「まだまだ成長中」と謙虚な姿勢を崩さない。

 この2年間を凝縮したEP、どんな一枚になっているのか。これまでの活動と合わせて振り返ってもらうと、言葉の随所にファンへの感謝がにじんでいた。(ヒガキユウカ)

今は焦るよりも、みんなと一緒にじっくり進んでいきたい

Ring-A-Linger / 桃鈴ねね(original)(Prod. ヒゲドライバー)

――もうすぐYouTubeチャンネル登録者数が100万人に到達しようとしています。改めて、今の心境を教えてください。

桃鈴ねね(以下、桃鈴):正直な所、実感はあまりないですね。ホロライブにはすごい方々がいっぱいいて、多くのメンバーが100万人の壁を乗り越えてきた中で、私はどちらかというとファンのみんなと一緒にゆっくり歩んできたなっていう感じがします。私は私にできるペースで活動してきて今があるので、もうすぐといえど焦らず、自分のペースでみんなと一緒に迎えられたらなと思っています。

――身の周りにすごい方々がいらっしゃる環境で自分のペースを大切にするのは、なかなか大変なことだと思います。葛藤したり悩んだりすることもありましたか?

桃鈴:悩む場面は多かったですね。私の場合メインの衣装が変更になったり、3Dお披露目を待たせてしまったりしたことで、同期の子より色々遅くなってしまった部分もあって。私はダンスが好きで、だからこそ早く3Dで見せたかったし、「ここが自分の強みかもしれない」と思えていたものがなかなか見せられないのはやっぱりつらかったです。やっとお披露目できるとなってからはすごくたくさん練習しましたし、その結果みんなにも喜んでもらえて、一つ山を越えられたなって思いました。

 今でも「自分はどういう部分でファンの人に好きでいてもらえるんだろう」とよく考えるんですけど、ねっ子(桃鈴のファン)のみんなが私の良さを言葉にしてくれるし、広めてくれるし、それを見て新しく来てくれる人もいる。だから今は焦るよりも、みんなと一緒にじっくり進んでいきたいなと思っています!

――ファンの方からの発信やリアクションで、自分の魅力を知る・気づかされることも多いんですね。

桃鈴:めちゃくちゃ多いです! 自分で自分の魅力ってなかなかわからないんですけど、それでもみんなが「ここがねねの良い所だよ」って教えてくれるから、自信を持って頑張れています。

 私は自分の声があまり好きじゃないんですけど、「そんなことないよ、一番だよ」と言ってくれる方が多くて、それはすごく嬉しかったです。最初は録音した音声を聞くのも苦手だったんですけど、それも今は段々楽しみに変わってきています。

――じゃあ、配信のアーカイブなども最初はあんまり見たくなかった?

桃鈴:アーカイブは今もあんまり見たくないです(笑)。配信はその場の流れがあるから、そのときやっていたことを後で見返すのがあまり得意じゃなくて。でも切り抜き動画なら面白いところだけを切り抜いてくれるので、それを見て「こんなくだらないこと言ってたんだなぁ」ってクスッとできるようにはなりましたね。

――桃鈴さんといえばホロライブのオーディションを何回も受けて、ようやくデビューをつかみ取ったエピソードが有名だと思います。当時目指していたアイドルになれている実感はありますか?

桃鈴:うーん……。やりたいことはすごくたくさんやらせていただいてると思うんですけど、理想のアイドルに近づけているかというと、そこはまだ成長中かな。ゴールを決めちゃうと、そこに達したときに燃え尽きちゃうタイプなんですよ(笑)。だからゴールを設定しないようにしているんです!

 自己紹介するときも、「アイドルの桃鈴ねね」というよりも「アイドルを目指している桃鈴ねね」と言いたくて。でもオーディションを受けたときにやりたいなと思っていた、アニメのテーマソングを歌わせてもらうとか、オリジナル曲を出すとか、そういうことはすごくたくさんやらせてもらえていて、目標のレベルが変わってきている部分はあるかもしれないです。

――一つひとつやりたいことを叶えつつも、ゴールのない道のりを歩んでいるんですね。以前インタビューでは憧れのアイドルとして『きらりん☆レボリューション』の月島きらりを挙げていましたが、そもそもアイドルを志したきっかけを教えていただけますか?

桃鈴:アイドルが出てるアニメが好きだったり、アイドル自体が好きだったのももちろんあるんですけど、そもそもは人前に立ちたかったんです。ただ私、すごく人見知りなんですよね。人前に出るときは何かに夢中になっていないと、客観的に自分を見て、急に恥ずかしくなっちゃうタイプなんです。

 そうなったときに、一つの舞台の中で、歌や踊りに夢中になれるアイドルってすごく良いなと思って。決まった数曲の中で、精一杯自分の実力を出せる場所があるのがいいなと思って、憧れるようになりました。

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