櫻井翔、三度目の『紅白』司会起用の背景 生放送で見せる安定感と変わらぬ姿勢が信頼に

 『第73回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)の司会者として俳優の大泉洋、橋本環奈、桑子真帆アナウンサー、そしてスペシャルナビゲーターを櫻井翔が務めることが発表された。2018年の『第69回NHK紅白歌合戦』、2019年の『第70回NHK紅白歌合戦』に続き、櫻井が三度目の司会に起用された背景について考察したい。

生放送での咄嗟の“神対応”も話題に

 櫻井は今回のスペシャルナビゲーター就任にあたり、「音楽が鳴り響く時間だけはせめて、“愛”と“平和”で日本中を包み込みたい。そのお手伝いを、スペシャルナビゲーターという新たな立場で出来ること大変光栄に思います」「とにかく賑やかに!とにかく煌びやかで!とにかくHappyな時間を!時を忘れ、心躍る紅白をシェアします!どうぞ宜しくお願い致します」とストレートな言葉で熱い決意を語った(※1)。

 毎週月曜日の『news zero』(日本テレビ系)ではフリーアナウンサーの有働由美子とともに息の合った進行でニュースを伝えている櫻井。有働が今回の櫻井の起用を受け、同番組でコメントをする際も2人の関係性を示すようなハプニングがあった。番組のエンディングで櫻井に対しエールを送ろうとした際に「大みそか、スペシャルアドバイザー頑張って下さい」と言い間違えてしまった有働に対し、櫻井は「ナビゲーターね。アドバイスはできません」と愛嬌たっぷりに対応。有働は自身がパーソナリティーを務める番組『うどうのらじお』(ニッポン放送)でハプニングを振り返り「さらっと終わろうと思ったのにさ、間違えて、いろいろバツ! ごめんと思って」と反省しきりだったが、櫻井ファンの間では「ユーモアを交えて訂正した櫻井くんの神対応と、崩れ落ちてしまった有働さんが微笑ましい」と話題となっていた。

リスペクトを忘れない姿勢に寄せられる信頼

 MCとしての櫻井に注目した際に、特筆すべきはゲストと対峙する際、質問の根底にリスペクトを感じることだ。2008年から日本テレビ系でオリンピック番組のキャスターを務めているが、どの種目でも競技のルールやアスリートの功績について興味を持ち、熟知した上での質問が的確で、生真面目な性格が垣間見られた。また真摯な姿勢が伝わり、次第に櫻井だけに見せる穏やかな表情やコメントを寄せるアスリートが増えていることからも、強い信頼関係を構築していることがうかがわれる。

 そのスタイルはバラエティ番組であっても変わらず、自身がMCを務める『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)にはお笑い芸人、アーティスト、俳優など様々な分野のゲストが訪れるが、誰に対しても敬意を忘れない姿勢で迎え入れ、トークを弾ませている印象だ。

 また今年10回目の総合司会を務めた音楽番組『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)では常に緊張感のある長時間の生放送でありながら、出演アーティストに対し心のこもったコメントや、リスペクトを忘れない振る舞いで、臨場感のなかにあっても安定感のある司会ぶりだった。

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