TOMORROW X TOGETHER、日本公演で確かめるファンとの絆 「僕たちを結ぶ運命の糸を確認できた気がします」

 幕間のVTRでは列車の旅が続いていたが、窓外の背景が突然凍りつき、冬の時代へ。アルバム『The Chaos Chapter: FREEZE』のコンセプトを象徴するようなモノトーンの衣装に着替えると、冬の季節を思わせるダークな世界観の「Frost」、静謐な雰囲気の「Eternally」へ。そして緊張感のある落ちついたパフォーマンスを見せてくれた「Maze in the Mirror」では、楽曲制作に参加したBEOMGYUが他のメンバーのパートを口ずさむような場面もあった。

 続くVTRではメンバー達が次々と“闇堕ち”していき、いよいよダークで狂気的な重い世界観へと変貌していった。ステージのメンバー達も青いレースの耽美的な衣装に身を包み、燃えるような赤の世界で激しいロックバージョンで「Can't You See Me? (世界が燃えてしまった夜、僕たちは...) [Japanese Ver.]」の気迫のこもったパフォーマンスを見せた。雰囲気に溢れる「Opening Sequence」の後は、ラップ担当のYEONJUNとボーカル担当のHUENINGKAIによるユニット曲「Lonely Boy」。しっとりと歌い上げ、2人がはけた後のMCでは、TAEHYUNが「HUENINGKAIさんが苦労していたので簡単な曲じゃないと感じていましたが、僕には簡単です!」と冗談めかして「Lonely Boy」の一節を歌うと、BEOMGYUとSOOBINによる恒例のYEONJUNのラップパートカバーでは、いつもと異なるパートにチャレンジする場面も。またYEONJUNとのラップ対決では、さまざまなコンテンツでYEONJUNのラップものまねを披露してきたBEOMGYUが「僕がオリジナルだ!」と主張。「確かにBEOMGYUさんは“オリジナル”」と先ほどまでのハードなパフォーマンスとは対照的な和気藹々とした雰囲気で会場をなごませた。

 続いては先日発売したばかりの日本3rdシングルに収録されている日本オリジナル曲「君じゃない誰かの愛し方 (Ring)」を初披露。映画『花束みたいな恋をした』にインスパイアされ、メンバー達が参加して作られた楽曲で、ミドルテンポの切ない別れの歌だが、タイトルの通りリングを表現するような振付が印象的なパフォーマンスだった。

 本編の最後は最新リリース曲「Good Boy Gone Bad [Japanese Ver.]」。2時間を駆け抜けたとは思えない全力のパフォーマンスでライブを締めくくった。

 アンコールではOFFICIAL MERCHANDISEのTシャツとデニムという軽やかな姿で登場し、「ファンの皆さんと盛り上がる場面を想定して作った」というSOOBIN・BEOMGYU・TAEHYUNによる「Thursday's Child Has Far To Go」や可愛い振付で一体感のあるファンソング「MOA Diary (Dubaddu Wari Wari) [Japanese Ver.]」など、ポップで明るく盛り上がる選曲。MCでもEDMバージョンの「MOA Diary (Dubaddu Wari Wari) [Japanese Ver.]」を全員で激しく踊ったりと、メンバーの飾らない姿を見せてくれる時間だった。最後はアルバム未収録の「Sweat」で、客席からフラッシュライトの演出と「信じてるよ、輝く瞬間はいつでもMOAが一緒」のスローガンが掲げられた。

 本公演のMCは基本的に全編日本語で行われたが、最後のMCでは韓国語で通訳も交える場面もあった。「僕たちを結ぶ運命の糸を確認できた気がします」というTAEHYUNのコメントは、今回のセットリストには入らなかった日本オリジナル曲「Ito」を絡めたものだろう。最後に挨拶したリーダー・SOOBINによる「TOMORROW X TOGETHERが存在する理由になってくれるMOA、本当に愛してます。大好きです」というファンへの感謝の言葉で、幸せな雰囲気に溢れた4日間が締めくくられた。

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