SixTONES、映像作品『Feel da CITY』から見えるグループの真骨頂 新たに手にした世界観が生むステージの爆発力
SixTONESのライブ史の中でも最高レベルの盛り上がり
デビュー曲「Imitation Rain」の魅せ方もまだまだ進化している。この曲のシルエットパフォーマンスには思わず見入ってしまった。前曲の「NEW WORLD」で〈夢の先目指せ〉〈Like real stones〉と歌った直後、ステージが白い幕に覆われてSixTONESが一度姿を消す。そこからまさに“夢”のように、徐々に幻想的なシルエットの演出を見せていった。影のパターンは輪郭がぼやけたもの、鮮明なもの、6人がはっきりと分かるものなどいくつかあり、それらが切り変わることで神秘的かつ幻惑的なステージを展開する。SixTONESが“夢”と“リアル”の間を行き来するようなこの演出は、本作品で最も芸術的な瞬間であった。
このように新しく手にした世界観や、楽曲の魅せ方の進化も見逃せないが、ライブの印象を変化させる曲順の妙にも注目だ。このライブのハイライトの一つは「NAVIGATOR」を終盤に配置した(=他の曲で序盤のスタートダッシュをまかなえるようになった)ことによるラストスパートのブーストだろう。「Imitation Rain」から「マスカラ」、そして「NEW ERA」と畳み掛けるような流れを見せた後、この「NAVIGATOR」でもう一段階ギアを上げることで会場のボルテージが爆発する。アルバムの形態を見ても分かる通り、曲の流れにはかなり意識的なグループだ。だからこそ、こうしたライブの一曲一曲の順序にもこだわりを感じるのである。この怒涛の終盤は彼らのライブ史の中でも最高レベルの盛り上がりと言えるのではないか。
終盤のステージの爆発力もさることながら、そのための助走となるような日常感・生活感の演出も見事だ。さらに言えば、王道ポップスで見せる輝きは宝石のように美しい。加えて、息の合ったMCや前述した2曲に加え、京本大我と田中樹による「With The Flow」といった個性が際立つユニット曲などを見るにつけ、メンバーそれぞれの役割もはっきりとしてきた印象があり、グループとしての成熟も感じ取れる。彼らを知る者であれば必ず目を通してほしい作品だ。
■リリース情報
映像作品『Feel da CITY』
2022年9月28日(水)リリース
<初回盤>
・三方背、デジパック仕様
・48Pフォトブック付
[Disc1]
『Feel da CITY 2022.1.6 YOKOHAMA ARENA』
Lost City
Special Order
Rosy
Rollin’
S.I.X
Dawn
Papercut
Odds
LOUDER
真っ赤な嘘
共鳴
love u...
You & I
WHIP THAT
Everlasting
Ordinary Hero
With The Flow
Your Best Day
”Laugh” In the LIFE
Strawberry Breakfast -CITY ver.-
フィギュア
NEW WORLD
Imitation Ran
マスカラ
NEW ERA
NAVIGATOR
Good Times
僕が僕じゃないみたいだ
この星のHIKARI
Cassette Tape
[Disc2]
メンバーによる「Feel da CITY」ビジュアルコメンタリー
Gum Tape(from Feel da CITY Miyagi Sekisuiheim Super Arena)
FASHION(from Feel da CITY Miyagi Sekisuiheim Super Arena)
わたし(from Feel da CITY Miyagi Sekisuiheim Super Arena)
<通常盤>
・8Pリーフレット付
[Disc1]
『Feel da CITY 2022.1.6 YOKOHAMA ARENA』
※初回盤Disc1と同じ内容
[Disc2]
DOCUMENT "Feel da CITY"