足立佳奈、笑顔から涙まで様々な表情見せたデビュー5周年ライブ Tani Yuukiとコラボ曲も披露

 シンガーソングライターの足立佳奈が、8月30日に渋谷WWW Xにて『ADACHI KANA 5th Anniversary Live "Life Goes On"』を開催した。足立のデビュー5周年当日の8月30日。大切な記念日を祝うため、会場に多くのファンが詰めかけた。

 5周年という一種の節目に過去を振り返り、涙する場面やゲストのTani Yuukiの登場に満面の笑みを浮かべる姿まで、足立のさまざまな表情が見られた本公演。いつも笑顔が眩しい彼女の心の中にある、6年目に向かう強い覚悟を感じさせられた。

 会場が暗転し、思い出が甦るかのようなラジオノイズのかかった足立の声とビートの混ざり合うSEが流れると、彼女のパワフルなギターカッティングが会場に響き渡り「僕らのスタート」で公演が開始。ステージに登場した足立は、観客と目を合わせ確かめ合うかのように頷きながらステージを左へ右へ歩き回った。

 1曲目を終えたところで「今日は真っ直ぐ伝えたい思いがたくさんあります。まずは来てくれてありがとう」と、すでに胸いっぱいな様子の足立。「楽しむ準備できてますか」という彼女の問いかけに、観客は大きな拍手を送ったりタオルを掲げたりと思いのままに応えた。

 「笑顔の作り方〜キムチ〜」と「サクラエール」に続いて披露された「この夕日は誰かの朝日なんだ」では、ベースラインに合わせ観客の肩が縦に揺れる。続く「チェンジっ!」では「タオル持ってますか〜」と観客を煽る足立の声を合図にタオルが一斉に上がった。ステージ上を走り回り笑顔を振りまく足立は、とにかくチャーミングでエネルギッシュだ。

 笑顔がトレードマークの彼女だが、MCでは2018年にドラマ 『チア☆ダン』(TBS系)に出演していた頃の悩みを明かした。「お芝居で誰かの人生を生きるって……自分らしさってどうしたら出せるんだろうって考えた時期がありました」と告白。そして「音楽を通して自分を知ってもらいたい」という気持ちが強くなったと語った。

 そこから初めて舞い込んだのは、AbemaTVの恋愛リアリティ番組『今日、好きになりました。』テーマソング「私今あなたに恋をしています」の制作だ。この曲で、より広く知られることになった足立は「足立さんの歌のおかげで、恋してよかったと思えた」と言われたことをきっかけに、“音楽をやっていてよかった”と改めて思えたのだという。

 そんな彼女にとって特別な同曲の後には「little flower」を披露。さらに、夜空のような深いブルーにスポットライトが月明かりのように彼女を照らした「ひとりよがり」に続き「面影」と、『今日、好きになりました。』シリーズでお馴染みの楽曲を続けて演奏した。

 そして、モダンな雰囲気の「Me」で純白の衣装に身を包み再登場。〈色々そりゃあるわ〉の歌詞をくしゃっとした笑顔で歌い上げる彼女の表情は、自分自身を含めた全ての“頑張る人”を肯定しているようだ。

 「大人の私も見せたいなと思います」と前置きし歌い始めたのは、メロウなナンバーの「ノーメイク」。さらに続けて「Film」を切なげに歌い上げた。「みんなの顔を見ていたら私幸せやなあと思いました」と語る足立に、観客は拍手で温かくレスポンス。

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