浅香唯、“アイドル四天王”最後のサブスク解禁 グループへの憧れも明かす「ミニモニ。が結成された時に私も入れないかなって」
浅香唯が、6月21日にデビュー37周年を迎えた。同日には、これまでリリースした全シングル&アルバムを音楽サブスクリプションサービス/音楽ダウンロード配信にて解禁。本インタビューでは、80年代に“アイドル四天王”の一人と言われた浅香にソロアイドル時代の活動、こだわりを持って取り組んでいた音楽制作への思いを振り返ってもらった。
また、コロナ禍に入り、ファンとのコミュニケーションのために始めたSNS、プロ雀士を目指すほど好きな趣味の“健康麻雀”についてなど、現在の浅香唯の関心事についても幅広く聞いた。(編集部)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】
ようやく子供たちが自由に伸び伸びとできる
ーーストリーミング&ダウンロードサービスでの楽曲解禁について、率直にどのような思いでしょうか?
浅香唯:やっと、という思いです。私にとってはようやく子供たち(楽曲)が自由に伸び伸びとできるという感じがして、すごく嬉しいですね。リリースした頃からある程度時間が経って、時代も変わった中で、こうして色々な方に曲を聴いていただけるチャンスができたということは、とてもありがたいです。私の娘も今の時代の子なので、「ママの曲がどこでも聴ける」と嬉しいようです。
ーー“アイドル四天王”と言われる浅香さん、工藤静香さん、中山美穂さん、南野陽子さんの中でも最後の解禁となりました。「C-Girl」、「セシル」などのヒット曲が一挙に解放されるということはとても大きいですよね。今、リリース当時のことを振り返ると、いかがでしょうか?
浅香唯:アイドルってある意味作られた存在でもあると思うのですが、私は「浅香唯」というキャラクターの中にしっかりと自分自身の解釈や、私が理解した上での表現などを乗せながら歌ってきました。その上で、楽曲を作ってくださる方々との歯車がカチっと合った時には、より良い楽曲が生まれたりしていたので。
ーー80年代は、アイドルと作家のタッグにより数々のヒットが生まれました。浅香さんの楽曲は、作詞家・松井五郎さん、森雪之丞さん、作曲家・三浦一年さんなど、数多くの作家が携わっています。
浅香唯:はい。シンガーソングライターと呼ばれる方が自分の曲を歌うのが自然な形かもしれないですが、作詞家、作曲家、編曲家、それぞれ素晴らしい人たちがタッグを組んで音楽を作り上げ、それによってすごくクオリティの高いものが生まれていたりもしました。私もまだ10代で、私なりの理解ではありましたが、当時から、こんなすごい方々から楽曲を提供していただけたということは嬉しくて、感激していましたね。
ーー浅香さんは制作への参加意識が高かったのでしょうか。
浅香唯:そうですね。制作作業に携わることはとても楽しかったです。音作りの段階からスタジオに行くこともありました。当時は、とても忙しい中でもレコーディングに携わっている時間は長かったという感覚です。
ーー実際出来上がった楽曲を表現する時に、こだわったことなどはありますか?
浅香唯:歌詞に対して「自分はこういう表現はしない」と思った時には、ちょっと違う表現にしてほしいと言うこともありました。最終的に自分が言葉として発信するものなので、責任も感じていて。その延長線上で、音楽に携わる時間がもっと欲しいなという思いを当時から持っていましたね。
グループっていいなとずっと思ってました
ーー“アイドル”への思いについても聞かせてください。ソロで活躍する中で、グループに憧れるようなことはありましたか?
浅香唯:それはもう、グループっていいなとずっと思ってました。キラキラしていて、憧れていましたね。グループは、いいことも悪いことも楽しいことも、全部みんなで分かち合うことができるけど、ソロは分かち合う相手が自分だけというか。ドラマ『スケバン刑事III』の風間三姉妹としてユニットを組んだ時、本当にグループっていいなと実感したんです。なので、ミニモニ。が結成された時に、私も入れないかな、身長的にはOKなんだけどな……ってずっと思ってました(笑)。もちろん、グループの大変さもあると思いますが、そこも込みで良いなと思っていましたね。
ーーでは、ソロの醍醐味というのはどういったものがあるでしょうか?
浅香唯:難しいですね……私は最初からソロなので、比較するものがないのですが、単純に自分は「浅香唯」でよかったなという思いはあります。
ーー国内シーンではグループアイドルが全盛期を迎えて久しいですが、そういった状況についてはどう見ていますか?
浅香唯:時代なのかなって思います。歌唱力が高い人はアイドルよりアーティストになる傾向がある気はしますね。でも、今、昭和のようなソロアイドルが出てくれば新鮮なのにと思うことはあります。昔、私を見て衝撃を受けたと言ってくださった外国の方がいて。「C-Girl」などを歌っている姿を見て、すごいと思ってくださったそうで。海外から見た時に、日本のアイドル文化って独特で確立されているところがあって面白いので、もっとソロで活躍される方も出てきてほしいですね。
ーー浅香さんが好きな“アイドル”はどんなタイプでしょうか?
浅香唯:私は堀ちえみさんが好きでした。アイドルはキラキラ輝いている方が多かった中で、堀さんは少し影があったり控えめだったりするところが、守ってあげたくなるようなアイドルだと思っていて。私の最後のアイドルは堀ちえみさんです。