TOKIO、20th Century、NEWS、KAT-TUN……過去を受け止め前進する、ジャニーズ3人組グループの活躍

 6月15日に29枚目のシングル『LOSER / 三銃士』をリリースするNEWS。2020年12月リリースのトリプルA面シングル『ビューティフル/チンチャうまっか/カナリヤ』より3人体制でスタートし、その後も『BURN』『未来へ / ReBorn』と約半年のスパンでリリースを続けている。

 小山慶一郎は『バラいろダンディ』(TOKYO MX)に隔週レギュラーとして出演するほか、加藤シゲアキと共に『NEWSの全力!!メイキング』(TBS系)でDIYに挑戦中で、“コヤシゲ”コンビならではのゆるいトークも金曜の夜にぴったりだ。一方、増田貴久は『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)のほか、現在放送中のドラマ『吉祥寺ルーザーズ』(テレビ東京系)に続き、6月26日スタートのドラマ『オールドルーキー』(TBS系)への出演も控えるなど、俳優としても目覚ましい活躍をみせる。グループではライブでのステージ衣装を手掛けている増田。メンバーの特徴やステージの世界観、さらに増田のセンスが融合した唯一無二の衣装はステージに厚みをもたらしている。加藤は小説家としてただ作品を生み出すだけではなく、著書『オルタネート』が『第42回吉川英治文学新人賞』を受賞、さらには自身の作品を原作とした『染、色』で脚本家デビューも果たしている。また映画化、舞台化のたびに後輩に活躍の場をもたらしている点も付け加えたい。個性が際立っていることを象徴するかのように、3人が単独ラジオ番組を持っているのもNEWSの特徴であり、そんな3人が歌う楽曲もメッセージ性が一段と強まっている。“NEWSロック”と名付けたいほどの個性的なロックサウンドを聴かせているのも最近の傾向と言えるだろう。

NEWS - LOSER [Official Music Video]

 6月4日に全国アリーナツアー『KAT-TUN LIVE TOUR 2022 Honey』を終えたばかりのKAT-TUN。2年半ぶりのアルバム『Honey』をひっさげて行われた同ツアーでは、大人の魅力あふれる上質なステージで観客を魅了した。3人ともグループ、ソロともにレギュラー番組を持っており、ツアー中も亀梨和也と中丸雄一は生放送番組への出演も並行して行っていた。

 今回のツアーに限ったことではないが、ライブのMCではごく自然な流れで過去について話す場面もあるのが彼ららしい。無理に過去を封印するのではなく、ステージに立つ3人からはKAT-TUNとしての自信と誇りが感じられ、自らの手で舵を切っていることを象徴するかのよう。グループとして見せたいステージがあり、三者三様のソロステージも見せる。3人だからこそのしなやかで強いライブを作り上げた。

何するカトゥーン? #14 5/30(月)25時25分~OA

 TOKIOは“第二のステージ”という言葉を使って新たな道を歩み始めた。この言葉が他のグループに当てはまるかは分からないが、誰もが平坦な道のりを歩んできたわけではなく、ファンが見てきた以上に様々な出来事があったのだろうと想像する。それでも自分たちの選択を受け止め、さらにファンを引き連れて前へと進もうとする姿はたくましく、そのたびに彼らの姿勢や言葉に胸を打たれてきた。

 国内外のボーイズグループが多数活躍を見せる現在、改めてグループの強みを活かせる時代の到来だとも捉えられる。一方でソロとして夢を叶えていく姿、チャンスを手にして奮闘する姿も輝かしく、欲張りではあるがグループ、ソロともに充実することを願うばかり。日本を代表するアイドル、大きなブランドを背負う彼らが、これからどんな世界を見せてくれるのか楽しみだ。

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